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OUR MASTER : 佐々木 隆子
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Vol.755 宝塚版「ルパン三世」を観てきました
101年目を迎えた宝塚歌劇団雪組公演「ミュージカル/ルパン三世〜王妃の首飾りを追え!〜」
 こんにちは!天野です。
 2015年もあっという間に3ヶ月が終わろうとしていますね。
 さて、101年目を迎えた宝塚歌劇の間違いなく今年一番の話題作がモンキーパンチ氏原作のアニメ「ルパン三世」のミュージカル版でしょう。
 この正月に兵庫の宝塚大劇場で「ルパン三世」をご覧になったTRBタップダンススタジオの西村麻亜沙さんから「凄く笑えます」という感想を頂きました。
 それならば2回は観たいなとのんびりしていたら、あっという間にチケットが無くなってしまいました。
 人気ミュージカル「エリザベート」を除けば、こんなチケットの売れ方は前代未聞です。宝塚ファンに加え、熱烈なルパンファンが動いたらしいです。
 私は金券ショップで値が落ちたタイミングでやっと1枚だけゲットして劇場に駆けつけました。
 私とルパンの接点は、2年前のNTDで淺野康子振付の“Lupin the Third”を踊らせてもらったのが最初で最後で、残念な事にアニメは1度も観たことがありません。
 という訳で、今回は宝塚版「ルパン三世」を観劇した、アニメ版にも詳しい生徒によるコラムを皆様にお贈りいたします。

宝塚版「ルパン三世」を観てきました
 東京宝塚劇場で「ルパン三世」を観てきました。今回の公演はヅカファンだけでなくルパンファンの来場者が多いと聞いていましたが、ファンの期待どおりアニメの世界観がよく表現されていると思いました。私は昨年公開された映画の方は観ていませんが、アニメ特有のオーバーアクションや、ストップモーションを表現するには、舞台の方が向いているかもしれません。ルパン、次元、五ェ門の3人が前傾姿勢で抜き足差し足歩く様子や、銭形のとっつぁんがまんまるの目で直立不動の敬礼をするさまなど、そうそう、こんな感じだった、と頷きながら、気がつくとすっかり引き込まれていました。
 ルパンを演じた早霧さんは、ダンスでも無駄のない実に気持ちの良い動きを見せてくれますが、今回の芝居ではそれが最大の強みになっていたように思います。もちろん、殺陣や振付の先生の力も大きいのでしょうが、一つ一つの動きが歌舞伎の型のように、ぴたっ、ぴたっ、と決まって、他の出演者の方も含め、全体として洒落た形式美を見せてくれました。芝居の中盤でルパンと不二子が背中合わせに銃を構えるところ、終盤で主要人物がずらっと銀橋に並び、マリー・アントワネットの首飾りが、カリオストロ伯爵の手から次々と人手に渡り、また戻ってくるあたりも、KAZUMI-BOY先生の振付なのでしょうか、非常に小気味よい流れでした。
 それにしても今から約40年前にこの、非日本的なアニメがテレビ放映されていたのは、驚きであり、それを見て育った自分は恵まれていたんだなあと感じました。演出の小柳先生がプログラムで書かれているとおり、当時は日本の高度成長期でそれまでの体制が変わりつつあり、ルパン三世がその時代の「自由」という雰囲気を代弁していたのでしょうね。
 しかし、今回のルパンといい、だいぶ前ですが「相棒」の杉下右京といい、宝塚の人は雰囲気を掴むのが上手ですね。芸人さんのものマネとは異なる質のものですが、恐らくホンモノの声優さんや俳優さんも納得する出来だと思います。こうした原作がある作品の場合、守らなければいけない部分はありつつも、宝塚らしい清廉さやロマンス的要素をさりげなく織り込んでオリジナリティーを出すところが、まさに宝塚以外の舞台や他の芸術にはない、大きな魅力だと思います。
 余談ですが、以前、同じ職場にいた人は、同級生のお母さんが峰不二子の声をやっていた人なので、電話をかけると、あの色っぽい声のお母さんが出てきたそうです(もちろん、あんな色気ムンムンの声ではありません)。私も聞きたかったなぁ、お母さんになった峰不二子の声。



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