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Vol.673 「On the Town」日本初上陸その1〜Broadway to 勝手にHollywood
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私の様にハリウッドミュージカルにドップリ浸かった人間にとって、本場ブロードウエイのミュージカルは全くの別物です。
ブロードウエイで上演された作品が映画化される際に変わるのが楽曲です。
かつて「ガイズ&ドールズ」が宝塚で舞台化された時、映画にはあったラブバラード(マーロン・ブランドが歌った“Woman in Love”)が無くてがく然としました。
「パル・ジョーイ」の舞台版レコードには映画にあったカッコいいジャズナンバー(フランク・シナトラが歌った“The Lady is a Tramp”)がありませんでした。
しかもこの「パル・ジョーイ」日本舞台版を観たとき、余りに暗い内容に絶句。全体のムードも映画と舞台が真逆であったのです。
今となっては当たり前の事なのですが、あくまでニューヨークの観客相手に創られていた1950年代までの舞台ミュージカルの楽曲は結構地味なんですね。
それに比べ、ハリウッドのミュージカル映画は、全世界のあらゆる人種、あらゆる世代の観客を対象に創られるのです。映画化に際して、勝手に受けそうな派手な曲を取り入れてしまったのです。しかも映画のラストは必ずハッピーエンドですしね。
そして今回の「On the Town」ですが、私は20歳の時にMGM映画「踊る大紐育」を観てから、1944年の舞台版のレコードを購入しましたが、ジーン・ケリーとヴェラ・エレンが踊ったナンバー“Main Street”と、フランク・シナトラとベティ・ギャレットが歌った“You're Awful”の2つのラブバラードがありませんでした。勿論、アン・ミラーがタップを踏みまくった博物館のダンスナンバーも。
う〜んとっても地味。
それからウン十年たって随分大人になった私は初めて伝説の舞台版を観る事に。
ジェローム・ロビンスのバレエ「ファンシー・フリー」を土台として、優秀なブレーンにより創られた《1944年当時の画期的なブロードウエイ・ミュージカル日本版》。
はたしてどのようなミュージカル公演となるのでしょうか?
つづく
天野 俊哉
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