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Vol.56 DVD新譜情報 4
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アステア&ロジャース「コンチネンタル」 (3/19発売)
書店で買える\500DVD情報の続報です。「有頂天時代」に続いて、少し製作年度の古い「コンチネンタル」(1934)も発売。アステア&ロジャース(以下、A&R)のシリーズも、全て揃ってしまいそうな勢いになってきました。
A&R主演第一作であるこの作品、舞台劇の映画化であり、今観るとかなり古めかしくて「絶対に面白いです」とは、言いがたいです。主題歌“The Continental”がアカデミー主題歌賞(第1回)を受賞しています。
さて、タップダンスは106分の中に3曲です。
“Don't Let It Bother You”
アステアがレストランのステージで無理やり踊らされると言う設定は面白いのですが、アステアほどのダンサーであれば、アドリブで踏んでしまえそうなタップ・ソロです。荒っぽい踊りです。
“A Needle in a Haystack”
ストーリーとうまくつながっているナンバーで、先のソロよりもアステアの魅力いっぱいで、私はこのタップ・ソロがとても好きです。アステアが映画の中ではじめてアステア・スタイルというか、アステア・マナーをみせたナンバーです。
“The Continental”
デイブ・グールド振付の大ナンバーで、展開が見事です。1930年代のミュージカル映画には、15分くらいの長いナンバーが必ず入っていて一番お金をかけていました。A&Rがなかなか踊りにいけない ! ! 、というファン心理をついた演出もうまいです。
ENDマークの少し前にも、A&Rの軽い踊りがあるので、チャプターで飛ばし見をする方は、お見逃しなく。
タップではありませんが、この「コンチネンタル」の一番の売りは、A&Rのロマンティックなデュエット“Night and Day”です。2人の人気を決定づけたと言えるナンバーです。音楽はコール・ポーター。
アステアのパートナーとなってまだ日の浅いロジャースは「あなたのステップについてゆきますわ」といった、一歩ひいた踊り方をしていて、とてもチャーミングです。そうそう、最近、この空気を感じさせるデュエットがありました。「2007年の東京リズム劇場」の“ソフト・シューズ”における穴田英明先生と淺野康子先生のデュエットです。リードされ上手な淺野先生がちょうどこの映画のロジャースのようでした。
天野 俊哉
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