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Vol.514 ジーン・ケリーの日本未公開ミュージカル映画
 渋谷の名画座シネマヴェーラで上映されたジーン・ケリー(以下GK)の「Living in a Big Way」ですが、私が観た回はどこも50名位の観客が入っており、クラシック映画の中でも人気が高かった様です。
 ミュージカルというよりもミュージカル・ナンバーが入ったドラマなので、多少客席がだれていました。
 第2次世界大戦後のアメリカ退役軍人の苦労をテーマに、戦時中勢いで結婚してしまったカップルであるGKとヒロインのマリー・マクドナルドのロマンスをからめています。
 脚本・監督のグレゴリー・ラ・キャバは若くして亡くなった才能ある映画人でしたが、この作品では少しストーリーラインの交通整理が足りなかった様ですね。
 しかしながら、主演2人をささえるMGM映画のバイプレイヤー達を実に旨く使い、パワーアップさせているのはラ・キャバのセンスの良さです。例えば「イースター・パレード」で洒落た詩を朗読してヒロインを力付けたバーテン役の俳優さんが、ここでは執事役で好演していたのが印象的でした。女優では綺麗なだけのマリー・マクドナルドよりも戦争未亡人役のフィリス・サクスターが段違いにうまく説得力がありました。
 プロデューサーはかつてアステア&ロジャーズのミュージカル映画を担当した人なのにダンスナンバーがたったの3曲だったのかは解りませんでした。多分お客を呼べるスターがGKだったせいで予算が用意出来なかったのでしょうね。
 GKの魅力を最大限に引き出した素晴らしいダンスナンバーの振付は、GK自身と後に映画監督として「雨に唄えば」を創る事になるスタンリー・ドーネン。面白いはずです。

天野 俊哉




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