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OUR MASTER : 佐々木 隆子
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Vol.432 ショー番組の時代その2
 TBS日曜日深夜のショー番組「ホリデー」「サウンドインS」の懐かしいエピソードをご紹介するお約束でしたね。

1. 大地真央
 当時、月組は榛名由梨さんがトップスターだったのですが、歌劇団側は若手の大地さんを売り出す事に夢中でした。この回、前半は何と「ウエストサイド物語」後半は「パーティーの夜」。
 さてウエストサイドですがトニーを大地さん、マリアを伊東ゆかりさんが演じ、なぜか中野ブラザースのお二人が急に出てきてタッブを。しかも大地さんとトリオでした。ただし一番の見せ場は、沢山の月組生とギャラクシーら男性ダンサーズがまざったアンサンブルのパワーでした。
 男と女、男役と女役がひとつの場面に出ることに違和感を感じてしまい今でも奇妙な気分にさせられます。
 ブルーのジャケット姿の大地さんに堪能したあと、CMをはさんで豪華なナイトクラブのセットでのパーティーの夜。大地さんは、ぐっと大人っぽい女役に挑戦。黒のドレスでバラードをうたいます。ここで中野ブラザースさんが再度登場して、1度男役に戻った大地さんと“スティームヒート”を踊ります。女だったり男だったり再び混乱させられます。
 NTDにゲスト出演された中野章三先生とお話しさせていだいた時、この番組の事がでましたが、先生は番組のプロデューサーのWMさんの事以外に、「大地さんはまだ2番手でしたよね。」つまり扱いが大きくてトップスターなみだったという私が持っていた事と同じ疑問を口にされてました。

2. 小柳ルミ子
 ブロードウェイでミュージカル「ソフィスケイテッドレディース」が大ヒットしデューク・エリントンの音楽が再度注目された時期のきかくでした。はじめに、当時はADMのメンバーだった若き日のウエイン・シレントが、ジョージ・M・コーハンのナンバーを歌いタッブをふみます。彼のヴォードビルスタイルのタッブが超レアです。
 さて小柳ルミ子さんといえば元タカラジェンヌ!そんな流れかどうかは忘れましたが、10分近くのエリントン・メドレーではギャラクシーらダンサーを従えショーウーマンぶりをみせます。それまで日本人ダンサーは、背が低くて足が短いものでしたが、皆さん見事なスタイルで、これを見た時、ああ時代が変わったなと感じた瞬間でもありました。

3. 佐々木隆子
 この放送は、まだ先生の弟子になる前でした。アイドル歌手としては伸び悩んでいた浅野ゆう子さんをショーで使おうという動きが当時の芸能界にはありました。そんな初期のものかも。後年、先生からこの番組でのエピソードを聞きました。中野先生もおっしゃっていた「ギョロなべさん」として恐れられていたプロデューサーWMさんに初めて会いに行った時「“Sing Sing Sing”のタッブはみたくないよ。」と言われ、てっきり不採用かと思った先生。悔しいのである曲を作って再び会いに行ったそうです。その曲がディスコサウンドで演奏された「ダンシングロンリーナイト」です。タッブの途中で人形振りを入れた先生自慢の作品(9/7に行われる「隆子先生の会」のチケット写真がこの振りの部分です)。「で、ギョロなべさん何ておっしゃったんですか?」と聞くと、「ニヤッって笑ってくれたの」と先生は、ちょっぴり得意そうに話されてました。
 浅野ゆう子さんを中心とした「マイ・フェア・レディ」メドレーからタッブを踏む隆子先生のシーンに。ギャラクシーの4人を従えた素敵な振りでした。
 ダンスの振付は小井戸先生が担当されてました。隆子先生は、小井戸先生のキュートなセンスをとても気に入っていたので、ご自分のリサイタルで振付を何度か依頼しましたが、このコラボは実現しませんでした。先生は大好きだったアン・ミラーの衣装(コラムVol.393)を着て本当に華やかに踊られていました。

 次回は、チラッとふれた浅野ゆう子さんをメインにしたショー番組にスポットを当ててみましょう。

天野 俊哉




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