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OUR MASTER : 佐々木 隆子
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Vol.423 なぜか宝塚そして犬さらにディズニー、まさかのジーン・ケリー登場
 前回コラムを打っててまさか?という出来事に気付き今回につなげました。少しオタクネタですので悪しからず。
 アメリカのアニメーション界でのキングは、今も昔もウォルト・ディズニーですが、かつてあるライバルがおりました。それが、トムとジェリーで有名なハナ&バーバラです。
 さて1944年頃、新作映画のダンスシーンで、天下のミッキーマウス様と踊ろうと考えたのがジーン・ケリーその人であります。
 ジーンは、ミッキーの飼い主であるウォルトを訪ねますが、戦争中ナチスや日本をやっつけるアニメの制作に忙しい超右翼のウォルトはジーンを追い返してしまいます。MGM映画社の上層部は、しょげてるジーンに、「君はなぜそうミッキーにこだわるんだい。ネズミだったらうちにもいるじゃないか」と言ったかは知りませんが、ジーンは仕方なく代役のネズミ、トム&ジェリーのジェリーを相手役に選び、あの名作「錨を上げて」を作りました。ジェリーの飼い主だったハナ&バーバラは当時MGM社の専属だったので、なぜ最初からジェリーにしなかったのか?という疑問は残りますが。
 当時の観客は、武器弾薬を造るミッキーにソッポを向き、タップダンスを踊るジェリーを支持しました。第1ラウンドは、ジーンの勝ちでした。独占欲の強いウォルトは、ジーンとの間に確執を残したはずです。
 話は飛んで1964年の上院議員選で、故ケネディ大統領の秘書官だったピエール・サリンジャー候補(民主党)に俳優のヘンリー・フォンダやジーンが支持した際、対立候補で俳優出身のジョージ・マーフィー(共和党)を支持したのが、映画製作者サミュエル・ゴールドウィンそしてウォルト・ディズニーでした。マーフィーの圧勝で第2ラウンドはウォルトの勝ちでした。
 近年、ウォルト・ディズニー本人に関する研究書がかなり出版され、もちろん驚きの内容でしたが、あれだけの財産を守るには、きれいに生きることなど出来なかったんだなと思い逆に同情してしまいました。
 さて現代に戻りますが、その様な過去の出来事から、ほとんど同じ時期にウォルト・ディズニー社が「ホーンテッドマンション」で、ライバルのハナ&バーバラ社が人気アニメの実写版「スクービードゥ」で、同じ曲“HEX”を使用するなんて私には信じられませんでした。ひと昔まえならば、ディズニーサイドから圧力がかかり、やや小さなハナ&バーバラは曲をかえるなどして引き下がったはずです。
 ただウォルト・ディズニーはすでに故人ですし、会社のシステムも考え方も変化したのでしょうね。
 かつて、社風に合わないからとディズニー社をクビになったティム・バートン監督が、ディズニー作品を手掛けるなど時代の流れを感じますね。

天野 俊哉




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