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Vol.39 私のオススメ映画 3
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「美人劇場」
“Ziegfeld Girl”(1941・MGM映画)
アカデミー作品賞を受賞したプロデューサーであるフロレンツ・ジーグフェルドの伝記「巨星ジーグフェルド」から5年、再びお金のかかる大作を企画しました。
ジーグフェルド・フォーリーズの3人のコーラス・ガール(ラナ・ターナー、ジュディ・ガーランド、ヘディ・ラマール)の出世物語で、ミュージカル・ナンバーをジュディ・ガーランドとトニー・マーティンが受け持ちます。
当時10代のジュディ・ガーランドは後の不幸が信じられない位輝いているのですが、恋人役がミッキー・ルーニーとたいして変わらない少年ぽい俳優で気の毒です。
逆に公私ともにジュディのライバルであったラナ・ターナーのほうは、何人もの男に言い寄られる高嶺の花を演じております。
ワーナー映画時代「42番街」などで何百人ものコーラス・ガールの振付がすばらしかったバスビー・バークレーですが、この作品では本領を発揮したとは言えません。
残念ながらタップダンス・シーンがありません。
戦前から作られてきた豪華なレヴュー・ミュージカルとしては最後の作品です。
フィナーレを含め「巨星ジーグフェルド」のレヴューシーンのフィルムをたっぷり使いまわしている事が私としては何より気になるのですが。
今の時代なら「ジーグフェルド・ガール」でしょうが、「美人劇場」とはうまい日本題名を付けたと感心します。
(DVD:ジュネス企画 JVD3057 \5,040(税込))
ジェームズ・スチュアート
「美人劇場」の本当の主役はジェームズ・スチュアートです。
ハリウッド映画でもっとも代表作が多い人です。
「スミス都へ行く」「素晴らしき哉!人生」「ハーヴェイ」「裏窓」「グレン・ミラー物語」まだたくさんあります。
彼の魅力は何をやってもジェームズ・スチュアートである事で、善良なアメリカ市民のシンボルです。
「美人劇場」では悪の道にのめり込んでゆく役柄ですがこれは成功していません。
ミュージカルへの出演は、戦前にタップの女王エレノア・パウエルの相手役として「踊るアメリカ艦隊」(1936・MGM)に主演。
この作品ではコール・ポーターの名曲“イージー・トゥ・ラブ”を自分の声で歌ってましたしタップもこなしてました。
ミュージカルではありませんが、アカデミー助演男優賞をとった「フィラデルフィア物語」(1940・MGM)では、ジュディ・ガーランドの持ち歌“虹の彼方に”をアカペラで歌ってましたが、とてもヘタでした。
それ以来、映画では歌わなくなった様です。
上から |
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写真1 : |
「Ziegfeld Girl」のプログラム |
写真2 : |
ジュディ・ガーランド(右)とライバル ラナ・ターナー |
写真3 : |
「巨星ジーグフェルド」(1936) アカデミーダンス監督賞を受賞したレヴューシーンだが ダンスはほとんど見あたらない?! |
写真4 : |
善良で誠実なイメージのジェームズ・スチュアート ヒッチコック映画でご存知の方も多いのでは?! |
天野 俊哉
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