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Vol.352 フランスのコメディ作品を下北沢で
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下北沢の本多劇場で11月上演された「加藤健一事務所公演」に行ってきました。下北沢でダンスの舞台を、しかも、あの今西康之さんのスタジオタップ72の発表会を12年位前に観たことはありますが、不思議と芝居を観るという経験は初めてです。
ミュージカルでもダンスでもない芝居を観るきっかけは、以前タップのおケイコにみえていた俳優の清水明彦さん(文学座)の舞台姿を、是非客席から拝見したかったからです。クラスメートだった方から「清水さんはかなり有名な方で、映画の声優とかもやっている様ですよ」と聞いておりました。今年ロードショー上映されたジョニー・デップの新作「ダーク・シャドウ」の吹替版をたまたま観た時に、主要キャストのひとりを演っていらしたので、清水さんの声の演技に出会えました。そして、ちらしで今回の公演の存在を知り、舞台に立つ清水さんを拝見することができました。
「バカの壁〜フランス風〜」は、加藤健一さんと風間杜夫さんが、つかこうへい作品「蒲田行進曲」で組んで以来30年ぶりの共演というすごい芝居です。フランスのフランシス・ヴェベール原作、ワンルームで起きる2時間の騒動を同じ時間設定で描いたもので、出演者は加藤さん、風間さんを含め7名。われらが清水さんは第1幕では電話から聞こえてくる声のみでしたが、2幕でいよいよその姿を見せてくれました。ちらしのイラストで着用されていたキザなスーツ姿ではなく、サッカーおたくの役らしいラフなファッションは、タップにみえていた頃と同じなので笑ってしまいました。
それにしても俳優さんの声というのは、どうしてこうも魅力的なのでしょう。清水さんの出演場面は決して長い時間ではありませんが、主役の両御大との熱の入ったやりとり(税務査察官の嫌味な感じと、打って変わって哀愁をにじませた両極端な演技)で、場内を沸かせてくれました。たっぷり2時間笑ってから終演後に購入した¥500のパンフレット片手に近くのカフェに入りました。おいしいバナナケーキを食べながら公演のエピソードなどを読んでゆったりとした時間を過ごしました。また下北沢で芝居を観たいなと思いました。
天野 俊哉
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