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Vol.34 私のオススメ映画 2
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「踊るニュウヨーク」
“Broadway Melody of 1940”(1940・MGM映画)
タップが登場する映画としてはベスト3に記憶される「踊るニュウヨーク」。
フレッド・アステアとエレノア・パウエルそしてジョージ・マーフィの主役3人がいずれも一流のタップダンサーで、よくこんな顔ぶれで!というのが第一の感想。
当時アステアは40歳で、マーフィは35歳とダンサーとしては若くありませんが、燕尾やスーツを実にスマートに着こなしてダンディーです。
コール・ポーターの書き下ろした(当時の)最新スコアをソロ、デュエット、トリオと3人が入れ替わり立ち替わり歌い踊る組み合わせが見事。
この作品の一番の見せ場が有名な“ビギン・ザ・ビギン”でアステアとパウエルが6分にわたって踊ります。
戦前の映画雑誌では、アステアとパウエルの踊っている時の身のこなしなどが批評の対象となっており興味深いです。
アステアが終始安定しているのに対してパウエルの手がしだいにダラリとしてくるのはかなり目立ちますね(人のことは言えませんが・・・)。
ミュージカルナンバーは8曲、時間にすると40分というボリュームです。オススメします!!
(DVD:ジュネス企画 JVD3009 \5,040(税込))
写真上 : |
“Broadway Melody of 1940”サウンド・トラック CDカバー |
写真中 : |
左からフレッド・アステア、エレノア・パウエル、 ジョージ・マーフィ |
写真下 : |
宣伝用ポーズ写真 “ビギン・ザ・ビギン”の衣裳を着 たフレッド・アステアとエレノア・パウエル |
政治家になってしまったタップダンサー ジョージ・マーフィ
歌も踊りもうまく背が高くてハンサム。これだけそろっていても大スターになれなかったのがジョージ・マーフィです。
「踊るニュウヨーク」でも後半になると踊らせてもらえず、存在感の薄い人ですが、ミュージカル・コメディから戦争映画に至るまで多くの映画に主演し、
共演した女優もジンジャー・ロジャース、シャーリー・テンプル、ジュディ・ガーランド、ルシル・ボール、エリザベス・テイラーなどキラ星のごとく。
長らくスクリーン・アクターズ・ギルド(俳優組合)の会長を務め、スクリーン外での活動が盛んになりました。
皇太子殿下(現在の天皇)が渡米した際、ハリウッドでの歓迎パーティーでも司会を務めたりしました。
赤狩り*時代、リチャード・ニクソンと強いコネクションを持ち、ロナルド・レーガンと共に政界を目指す事となり、1964年カリフォルニア州選出の上院議員となりました。
これすべて本当の話です。
*国家権力が共産主義者や社会主義者を検挙・追放などして弾圧すること。
天野 俊哉
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