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Vol.331 生誕100年 〜映画スターにならなかった歌手ペリー・コモ
 資生堂男性用化粧品「ウーノ」のテレビ・コマーシャル(イケメン4人が出演)で「パパはマンボがお好き」のイントロ部分が使われているので、子どもクラスの生徒たちが大喜びしています。今回は、そのオリジナル版を歌った歌手ペリー・コモが、5月18日に生誕100年を迎えたので取り上げてみたいと思います。
 1940年のスイウング・ジャズ時代に、楽団の専属歌手から独立してラジオショーを持ち、1944年20世紀フォックス映画「Something for the Boys」で映画デビュー。歌がうまくてハンサムだけど、演技は淡々としていて「やる気があるのかな?」という雰囲気だったので、普通ならここで終わるはずが、フォックスよりも格が上のMGM映画「Words and Music」(1948)に堂々の出演。MGMは当時、人気の落ちていた歌手フランク・シナトラの後釜としてP.コモを売り出そうとしたのかも。というのもMGMのミュージカル・スター総出演のこの映画において、ジュディ・ガーランドとリナ・ホーンをのぞく全てのスターが<1曲の出演>であるのに対し、P.コモは3曲。カットはされましたが、実はオープニング・ナンバーも彼の歌の予定でした。
 ところが、せっかくの大チャンスなのに、P.コモはMGM映画のワンマン社長ルイス・B・メイヤーと大喧嘩をして、たった一本でMGMを辞めてしまいます。これで映画界とはおさらばです。しかし、ラッキーな人と言うのは本当にいるもので、1950年代に吹きこんだ「パパはマンボが好き」など多くの曲が大ヒット、歌手として地位を不動のものにしました。
 歌がうまくて人気があっても、ビング・クロスビーや、フランク・シナトラのように映画スターとして成功する人はごくまれです。「映画スターになれなかった」と言われる人が多い中、P.コモは自分からそのチャンスを捨てたので「映画スターにならなかった」人なのですね。

天野 俊哉




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