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Vol.303 話題の映画「アーティスト」を観て
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今年度アカデミー賞作品賞など主要部門を受賞した映画、「アーティスト」を観てきました。白黒画面が美しく、CGに飽き飽きした私たち観客の求めているものを素直にぶつけてきた、そんな印象を持ちました。「スタア誕生」「雨に唄えば」「名犬リン・チン・チン」をミックスしたようなお話で、ちょっとうるさいことを言わせてもらうと、これは「サイレント映画」というよりも「セリフを消したトーキー映画」ですね。
主演男優ジャン・デュジャルダンの顔をよーく見ると、1920年代のダグラス・フェアバンクス、1940年代のジーン・ケリーにとても良く似ています。そう言えばジーン・ケリーは少年時代に観ていたダグラスのアクション映画のファンで、俳優になってから「踊る海賊」「三銃士」「雨に唄えば」でダグラスばりのメイクやアクションで暴れまくっていました。今回のジャン・デュジャルダンの役は、ダグラスのアクションと、ジーンケリーのタップダンスへのオマージュになっています。これからご覧になる方はそんな所に注目してみると面白いですよ。
「アーティスト」を観て、音の無いサイレント映画に興味を持たれた方には、チャールズ・チャップリンや、バスター・キートンのコメディ映画などが面白いと思います。書店で販売されている¥500DVDに良いものがありますよ。
写真 左から
ジャン・デュジャルダン ベニレス・ベジョと
ダグラス・フェアバンクス
ジーン・ケリー 「踊る海賊」(1948年)でジュディ・ガーランドと
児玉数夫さんの映画書がおススメ!!
40年前、銀座や有楽町の大きな映画館で、チャップリンやキートンのサイレント映画が次々上映されていた時期がありました。どっぷりと“はまった”私ですが、今と比べて情報は少なく洋書に頼るしかありませんでした。図書館に行って1冊だけ、そんな私の求めるチャップリンやキートン映画について詳しく書かれた本が、児玉数夫さんの「活動狂時代」(三一書房1967年)でした。
児玉さんは1920年(大正9年)生まれで、現在92歳。今でも定期的に映画書を出版し続けていらっしゃいます。右文書院からのシリーズ本「私の映画日記」は大きな書店で見かけますので、興味のある方はページをめくってみてください。
天野 俊哉
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