TAP DANCE LOGO
INSTRUCTORS
STUDIO : 戸塚スタジオ
NETWORK
SCHEDULE
EVENTS
COLUMNS
DANCE TEAMS
LINKS
OUR MASTER : 佐々木 隆子
COLUMNS

Vol.295 DVD情報 アン・ミラー「CAROLINA BLUES」(アメリカ盤)
 以前に、MGMミュージカルの女性タップダンサー、アン・ミラーのB級ミュージカルのことをコラムに書きましたが、アメリカのWARNER ARCHIVESよりDVDが発売されたので、お約束通りその情報です。
 今回、ご紹介する「Carolina Blues」(1944、コロムビア映画)は、ミュージカルというよりは第2次世界大戦中にアメリカで人気の高かった、ビッグ・バンドによるスイング映画です。
 主演はケイ・カイザー(と彼の楽団)、アン・ミラー、そしてヴィクター・ムーア。K.カイザー(写真@)は、メガネをかけた変なおやじですが、この人がバンド・リーダーとして当時とても人気があったそうです。それだけでも驚きなのに、楽団の歌手ジョージア・キャロル(写真A)というハリウッドスターみたいな美女と結婚したというのだから、もうあきれてしまいました。
 彼の楽団には、その他ハリー・バベット、サリー・メイソンそしてイッシュ・カビブル(男性は皆オールバックという時代に、まことちゃんのように前髪が揃えられています!)といった個性的なメンバーがいて、この映画でも大活躍します。K.カイザーとともに、もう一人の主役ヴィクター・ムーア(写真B)も変なおやじですが、彼が6役を演じるというのが、この映画のセールス・ポイントの一つになっています。それが全く面白くないので、観ていてイライラしてしまいます。彼は助演者としてちょこっと出てくるには、良い役者なのですが・・・
 さて、われらがアン・ミラーは、K.カイザーの楽団に売り込んでくる役なので扱いが小さく、タップダンスも初めの方に1曲だけです。しかもカメラは、彼女が踊り出すと同時にK.カイザーやV.ムーアの姿を映すので、タップの音はBGMになってしまいます。さらにたまげたのはA.ミラーの衣裳で、まずタイトスカートのスーツ姿の彼女がステージに飛び出します(写真C)。タイトスカートでは踊りづらいからか、途中でそのスカートをサッと取り外します(写真D)。すると下にはラメ入りのレオタードを着ていて、上はスーツのジャケット、下はレオタードという奇妙なスタイルで踊り続けます(写真E)。私がプロデューサーだったら、あんなアンバランスな衣裳はデザイン画を見てボツにしますが、そこはB級ミュージカルの宿命か、会社側は「まあ、誰も気にしないよ」と判断したのでしょう。この衣裳で踊らされたA.ミラーは「もうコロムビア映画には出演したくないわ」と思ったはず。
 そんなこんなで、あまり魅力のない映画ですが、たったひとつだけ面白いミュージカル・ナンバー(サミー・リー振付)があって、それが若き日のハロルド・ニコラスをフューチャーしたタップ・ナンバーです。しかもアクロバット・タップ(フラッシュ・アクト)では、ニコラス・ブラザーズと肩を並べるフォー・ステップ・ブラザーズまでがここに登場します。靴みがきの少年やボーカル・グループ、太った女性歌手が絡むあたりは、いかにも白人演出家の考えそうな構成ですが、そこらへんが逆にチープで楽しめます。ソロでは弱いハロルドが、黒人コーラス・ガールズや、フォー・ステップ・ブラザーズと絡むと急に生き生きしてくるのは、ちょっと笑えました(写真FGH)。
 日本でも、ツタヤ・オン・デマンドから発売されるかも知れませんね。

天野 俊哉




Copyright 2005 Y's Tap Dance Party. All rights reserved.