TAP DANCE LOGO
INSTRUCTORS
STUDIO : 戸塚スタジオ
NETWORK
SCHEDULE
EVENTS
COLUMNS
DANCE TEAMS
LINKS
OUR MASTER : 佐々木 隆子
COLUMNS

Vol.283 生誕100年のユニヴァーサル・スタジオ 〜短かったミュージカルの時代〜
 2012年、まだまだ続く生誕100年シリーズ第1弾は、ユニヴァーサル映画スタジオです。近年、アメリカだけでなく日本でも大人気のアミューズメント・パークを展開し、ユニヴァーサル・ミュージックなど、現在でもしっかり活動しているハリウッド最古の映画スタジオです。
 1930年代のハリウッドには、8つの大きな映画会社がありました。ミュージカルのMGM、おしゃれなコメディのパラマウント、社会派ドラマのワーナー、ブロンド美人のFOXなどです。各社が華やかに競い合う中、われらがユニヴァーサル(以下U社)の売りものは、フランケンシュタイン、ドラキュラ、狼男、そして透明人間など、怪物だけでした。1936年、早くも倒産危機を迎えます。しかし、当時U社にはジョー・パスタナックというセンスの良いプロデューサーがおり、MGMをクビになった1人の少女ディアナ・ダービンに目を付けました。10代の若いオペレッタ歌手ダービンを主演にした「オーケストラの少女」(1937)が全世界で大ヒットし、U社は持ち直します。映画史に残るオペレッタ映画として、U社は他にも「ショーボート」(1936)と「オペラの怪人」(1943)を残しています。

*     *     *     *     *

 第2次大戦中、U社はラジオで人気のあったお笑いコンビ、アボット&コステロの映画を大ヒットさせると同時に、上映時間60分程のB級ミュージカルを量産します。人気ヴォーカルチームのアンドリュー・シスターズ、ダービンに次ぐ少女オペレッタのスター、グロリア・ジーン、そして10代だったドナルド・オコンナー、ペギー・ライアンがそれらに主演しました。残念なことに、これらのミュージカルの中でビデオ、DVDとして発売されたのは、早くから版権の切れた「Private Buckaroo」(1942)と、U社オールスターキャストの「Follow the Boys」(1944)だけです。
 1945年吸収合併などで経営方針が変わり、U社の顔であったけれど収益の上がらない怪奇映画と、製作費のかかるミュージカルの制作は中止されてしまいます。U社におけるミュージカルの時代はわずか9年でした。

*     *     *     *     *

 「ユニヴァーサル・スタジオ・ジャパン」が東京でなく大阪に建てられた時、そのことがとても話題になりましたが、「安く作って大きくもうける」という、昔からのユニヴァーサル映画商法は、大阪にぴったりだなと思ったものです。とりあえず、HAPPY BIRTHDAY!!

写真 上から
映画オープニング・タイトル
フランケンシュタインの怪物
ディアナ・ダービン(左はジーン・ケリー)
アボット&コステロ
アンドリュー・シスターズ
ドナルド・オコンナー&ペギー・ライアン

天野 俊哉




Copyright 2005 Y's Tap Dance Party. All rights reserved.