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Vol.268 やす散歩 港ヨコハマ編
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あまりにも気持ちのいい秋晴れだったので、久しぶりに山下町界隈を歩いてきました。関内から横浜公園を通り抜けて中華街に向かうと、何だか賑わっていました。横断幕を読むと、「節十雙慶國・・・?全然意味が分からないなぁ。中華メニューなら何となく分かるのに」と思いながらよくよく読んだら、右から左に書いてありました。「慶祝 中華民國百年雙十國慶 雙十節」と書いてあります。笑われてしまうかもしれませんが、初め“中華民國”は中国のことかと思ったのですが、ポスターや周りの人が振っている小旗を見て、台湾のことだと気がつきました。雙十節(そうじゅうせつ)とは、1911年10月10日に中国で起こった辛亥革命によって、アジアで初めての立憲民主主義国家 中華民國が成立した日を記念するお祭りだそうで、10月10日は十が二つ重なるので雙十節と言われているそうです。中国と台湾の難しい問題はさておき、祝賀パレードでの子供たちの龍舞や民族舞踊がとても可愛かったです。
この間、生徒さんに「先生のコラムはいつも食べてばっかりですね(笑)」と言われたばかりなので、またまた笑われてしまうかもしれませんが、パレードを見ていたらお腹が空いてしまったので老舗の中華料理店に入りました。中華街は広東料理のお店が多いのですが、そのお店は上海料理の名店。老舗伝統の味を堪能しました。笑みがこぼれてしまう程おいしかったです。
さて、お腹も満たされたことだし、中華街大通りを抜けて山下公園に向かいました。水の女神像、噴水、広がる東京湾、銀杏並木越しの老舗ホテル・・・。見慣れた景色ですが、見るとなぜかホッとします。久しぶりにマリンタワーを近くで見たら、色が紅と白からシルバーとブラウンオリーブのオトナっぽい色になっていて、しかも映画「コクリコ坂から」に出てきたU・W旗(『安全な航行を祈る』という意味)が上がっていました。なるほど、マリンタワーは元々は灯台ですから説得力があります。
氷川丸に乗船しようと思ったらシーバスの出航時間が近かったので、そちらに乗ることにしました。赤レンガ倉庫〜みなとみらい〜横浜駅東口まで、わずか35分の小さな船旅です。船内席が人気でしたが、敢えてデッキのベンチ席に座りました。間もなく出航時間になって、ベテランの係員さんが舫を解いて笑顔で敬礼をしてくれました。座席の真下から響いてくるディーゼルエンジンの音と振動が高まってきました。さあ、出航です。桟橋で手を振って見送ってくれている係員さんの姿がみるみる小さくなっていきました。波を切る音が船旅気分を高めてくれます。ちょっぴり冷たい海風が顔に当たって気持ちいい。ベイエリアが夕日に映し出されて、横浜ならではのエキゾチックな素敵な景色でした。短い時間でしたが、小旅気分の楽しい散歩でした。
淺野 康子
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