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OUR MASTER : 佐々木 隆子
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Vol.260 戸塚区のマスコットキャラクター
はじめに
 さて、皆さんは地元のマスコットキャラクターをご存知ですか?最近では総じて“ゆるキャラ”と称され、全国規模のおまつりが開催されたりして話題になっていますね。ちなみに「官公庁のマスコット一覧」(出典:ウィキペディア)によると、その数は全国で812種類!「神奈川県のゆるキャラ一覧」(出典:同)では107種類、横浜市だけでも33種類が紹介されています。この数は国や地方の公共団体や公共機関などのいわゆる公的マスコットのみが対象なので、ローカルなマスコットや企業のプロモーションキャラクターなども数えると、その数は何倍にも何十倍にもなると言われています。これだけの数の中で全国的に有名になるのは、さぞや大変なことでしょう。中にはデザインの著作権問題やブログでの過激発言問題などで注目を浴びたマスコットもいますが、やはりマスコットは何よりも地元に愛される存在でいてほしいと思います。

プロフィール
 それではさっそく戸塚区のマスコットを紹介いたしましよう。戸塚区のマスコットは、2009年の戸塚区制70周年を記念して誕生しました。デザインは、公募で集まった595点の中から審査委員会が選んだ最優秀作品を横浜出身の画家ミヤケマイさんがデザインされました。愛称は、こちらも公募で集まった1,314点の中から審査委員会で選ばれた3点で区民投票を行い、決定しました。戸塚区は牛の飼育数が多く、横浜市のブランド梨「浜なし」の生産が盛んに行われていることから、ウシとナシで、その名も「ウナシー」です。体の斑点の色は単にカラフルなだけではなく実に奥深い意味があって、下記のとおり色ごとに戸塚区の名所や名物を表しています。
ピンク=「桜※1・ハム※2」
=「柏尾川を始めとする川・池・滝」
=「森・公園・畑」
=「一里塚※3・大わらじ※4・東海道」
=「水金梅(ミズキンバイ)※5」
=「お札まき※6」
※1 桜は戸塚区の花です。柏尾川沿いにはソメイヨシノを始め、9品種約700本の桜が植えられています。
※2 明治10年代中頃、日本人の手によって国内で初めてハムが製造されたのが戸塚でした。当時、戸塚は鎌倉郡に属していたので「鎌倉ハム」として全国的に知られるようになりました。
※3 一里塚とは、大きな道の側に一里(約4キロ)ごとに設置されていた土盛のことで、日本橋から10番目の一里塚が東海道の戸塚宿にありました。一日十里を歩いたと言われている江戸時代の人々にとって、戸塚宿は丁度一泊目を過ごす宿場町で、とても賑わっていたそうです。
※4 大わらじは、大正時代初期に村の青年たちが、五穀豊穣と旅人の道中安全祈願のために作ったのが始まりと言われています。現在の大わらじは全長3.5×幅1.5メートル、重さは200キロもあって、3年ごとに作り替えられているそうです。
※5 ミズキンバイ(水金梅)は、千葉・神奈川・高知・宮崎の4県でしか生息が確認されていない絶滅危惧類の多年草です。柏尾川沿いに生息し、春から秋にかけて直径2cm程の黄色い五弁の一日花を咲かせます。
※6 「お札まき」は三百年以上の歴史があり、横浜市の無形文化財に指定されています。女装した十数人の男性が、お面を着けて歌いながら町を練り歩き、赤を始め五色のお札をうちわで煽って天に舞わせます。この札を持ち帰って家の玄関や神棚に貼ると、厄除けになると言われています。昔は江戸や大坂でも行われていましたが、現在は戸塚区の八坂神社だけに残されている由緒あるお祭りです。女装する由来は「子供が疫病にかからないように」と、母親が自らの着物を踊り手の男性に託したことによるそうです。

“ゆるキャラ”の条件とは
 社団法人「ゆるキャラさみっと協会」特別顧問みうらじゅん氏によると、マスコットキャラクターを“ゆるキャラ”として認めるためには、下記の三条件が満たされていることを挙げています。
1. 郷土愛に満ち溢れた強いメッセージ性があること。
2. 立ち振る舞いが不安定かつユニークであること。
3. 愛すべき“ゆるさ”を持ち合わせていること。
 さらにこれらに加え、「原則として着ぐるみ化されていること」も条件に挙げられています。はたして我らがウナシーはどうでしょうか。検証してみましょう。
 先ずは1.の郷土愛。これはプロフィールを読んで頂いたとおり郷土愛に満ち満ちているのでクリアできるものと確信します。
 次に2.の立ち振る舞い。やや抽象的な条件に感じますが、プロポーションから想像する限り、“不安定”も“ユニーク”もクリアできるものと期待します。
 そして3.の“ゆるさ”。心の優しい、のんびりやさんの牛です。牛だけにOK牧場!ではないでしょうか。
 さらには最後の条件、着ぐるみ化されているか否か。ご覧ください。いかがですか?この愛らしい着ぐるみ姿!
 以上のことから、ウナシーは“ゆるキャラ”としての資質をじゅうぶん備えていると思います。

おわりに
 色々と調べてきて、あらためて「ウナシーは戸塚の歴史そのものなんだなぁ」と思いました。これからも戸塚区の皆さんに愛され育まれてほしいと思います。ひとつ残念なのは、まだウナシーとは会ったことがないのです。10月29日(土)に開催される戸塚ふれあい文化祭に参加するので、その時に姿を見せてくれたらうれしいな。
 ウナシーのことをもっと知りたい方は、こちらの公式サイト「戸塚区マスコット ウナシー」をご覧ください。
 今回のウナシーのイラストと着ぐるみ写真の掲載は、横浜市戸塚区総務部地域振興課より使用許可を頂いています。使用許可を頂くにあたり区役所に問い合わせた際は、ご担当の方がとても親切に対応してくださいました。お忙しい中、本当にありがとうございました。

淺野 康子






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