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OUR MASTER : 佐々木 隆子
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Vol.251 ウッディ・アレン監督の、ちょっぴり不出来なミュージカル映画のDVD発売
 W・アレンが1990年代後半に監督した5本の作品が初DVD化され、6月に発売されました。
 この中に、現時点ではW・アレン唯一のミュージカル「世界中がアイ・ラブ・ユー」(1997)が含まれています。「アレン監督の映画に出演できる!!」というだけの理由で、台本も読まずに出演をOKしたのが、ジュリア・ロバーツ、ゴールディ・ホーン、ドリュー・バリモア、ナタリー・ポートマン、ティム・ロス、アラン・アルダ、そしてエドワード・ノートンら、そうそうたるスターたち。もちろん自分たちが歌って踊ることになるとは、夢にも思わなかったとか。
 実はこの作品、初めて劇場で観た時、選曲は良いのに、どのナンバーも何か物足りない!!そう感じました。もちろん皆さん歌がヘタ。ただその昔、クラーク・ゲーブルでもジェームズ・スチュアートでも、タイロン・パワーでも、歌も踊りもヘタながらそれなりに感動したのに・・・。原因を考えてみましたが、スタッフの力不足ではないかという結論に至りました。演出、振付、照明、衣裳などのフォローが足りなかったのではないかと思います。
 コメディー場面ではいつもどおりの「アレン節」さくれつですが、ミュージカル・ナンバーになると画面の派手な動きとは裏腹に、観ている方はテンションが下がってしまうのです。逆に、メル・ブルックス(「プロデューサーズ」の作者、監督)の場合は、コメディーのセンスそのものよりも、ミュージカルナンバーで見事なきらめきを見せていました。この二人は対極にあると言えるかもしれません。
 アレン監督の作品で、ミュージカルではないけれどダンスで記憶に残る作品として、今回発売された5本のうちの1本「魅惑のアフロディーテ」(1997)があります。メイン・ストーリーの合間合間に、古代ギリシアのコロス(物語の背景などを説明する合唱隊。この映画では踊りながら歌っている)が挿入され、おかしさを盛り上げています。振付はタンゴのグラシエラ・ダニエーレ。ズタ袋のような衣裳での大真面目なダンスは大変ユニークで、一見の価値ありです。

天野 俊哉






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