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Vol.237 生誕100年 その2 ポーレット・ゴダード(1911−1990)
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偉大なる喜劇王チャールズ・チャップリンの名作「モダン・タイムス」「独裁者」のヒロインとして有名な女優ポーレット・ゴダードが、6月3日に生誕100年を迎えます。ポーレットはフレッド・アステアのパートナーとして、ミュージカルへの出演もあります。
ショー・ビジネスにおいてポーレットには3つの時代があります。初めは、1930年代ジーグフェルド・フォーリーズのコーラス・ガールとして、ニューヨークの舞台に出演した時代です。ハリウッドのプロデューサーにスカウトされ、続いてゴールドウィン・ガールズとしてミュージカル映画に出演。美人なので、何百人もいるレヴューシーンでもポーレットを確認することができます。
次にチャールズ・チャップリンに女優としてスカウトされ、契約を結ぶとともにチャップリン夫人となります。チャップリンの演技指導によって、ポーレットの女優としての才能はこの頃開花したと言えます。
そして1940年代、マレーネ・デードリッヒやキャロル・ロンバートなどのスター女優を失って、ドラマもこなせる大型女優をさがしていたパラマウント映画と契約します。この時代にフレッド・アステアをはじめ、ゲイリー・クーパー、ジェームズ・スチュアート、レイ・ミランド、ジョン・ウエインら、人気も実力もある男優たちと次々共演します。
ただし、男優の相手役としてよりも「Kitty」「小間使」など、一枚看板で主演した作品での演技が見事で、貫録もありました。同時代に活躍したキャサリン・ヘプバーン、ベティ・デイビスらと比べると、過小評価されていることが、私としては残念です。
さて、フレッド・アステアが1940年に出演したミュージカル「Second Chorus」では、ポーレットはアステアのパートナーとして登場します。“Diglt”というナンバーではタップでデュエットしているのですが、名振付師ハーメス・パンの才能でそれなりのダンスに仕上がってはいるものの、ポーレットの動きが重く、スマートではありませんでした。とは言うものの、アステアのソロ、アーティ・ショー楽団の演奏はすごい魅力ですし、ドラマの部分も大いに楽しめますので、書店の¥500DVDで是非ご覧になってください。
天野 俊哉
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