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OUR MASTER : 佐々木 隆子
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Vol.2315 長澤仙明さん出演『DEATH TAKES A HOLIDAY』を観劇しました
 タップダンサー仲間の長澤仙明さんが出演する『DEATH TAKES A HOLIDAY』を観に渋谷シアターオーブに出かけました。

 オフ・ブロードウェイ・ミュージカルでありながらもうオンとオフの差なんて存在するのだろうか?そう思わせる位、音楽といい装置といい衣裳といい全て完成度の高い作品でした。
 製作に東京グローブ座と梅田芸術劇場とあるので小瀧望さん専属の事務所と演出の生田大和氏専属の宝塚歌劇団を含む劇場が共同出資をした、うんぬんはよく知りませんがその様な経緯から2023年に宝塚歌劇団が、2024年の今年は小瀧望さん主演での上演に繋がったのだと思います。

 さて、私の観劇は長澤仙明さんの勇姿だけが目的なので主演の小瀧望さんが何てグループの人なのか全く知らずに当日を迎えました。《WEST》というグループならば関西の方なんだと、しかし設定は外国人だし、関係ないか。
 小瀧望さん演じる死神が忙しすぎて休暇を取る、というテーマ。人間の体を借りて2日間の休暇を過ごすのでコミカルであり楽しい。最初は名作『エリザベート』や『ファントム』みたいなドーンとした重みのある作品をイメージしてましたがかなり気が楽になりました。

 主要キャストの皆さんがミュージカル界のスター、ドラマ界の名優さんばかりなので死神演じる小瀧望さんを中心に安定した進行をみせます。舞台上の皆さんが生きているのか?はたまた?観客を惑わす面白さもあり最後まで楽しいのですが、第二部に入ってひとつずつエピソードが順番に完結してゆく、あたりは少し芸が無いと思いました。これは脚本と演出の問題かも知れませんね。

 さてダンス・ナンバーの振付を宝塚で活躍中の三井聡氏と桜木涼介氏が担当しました。長澤仙明さんが登場するダンスナンバーはどれも華やかで、スタイリッシュでハード。やはり男性振付師らしい動きの連続でした。長澤さんのハンチングを被ったグレーのベスト姿、黒燕尾服姿、戦闘員姿などどれも素敵ですが、意外にも死神の黒いシンプルな衣裳が『エリザベート』の黒天使を思わせ私は好きでした。小瀧望さんを中心とした1920年代のパリのタップダンス・ナンバーで白いバーテンダー姿の長澤さんは見事にソロ・タップを披露されるのです。この場面は長澤さんしか見ていないので全体像は謎であります。あしからず。

 長澤さんはナンバーやメインステージでの演技を離れても客席から見えなくなるまで細かく演技し続けるのでその姿には感動してしまいました。フィナーレではわざわざ客席の私に向かって手をふってくれました。何てサービス精神が豊富なのでしょう!
 東京公演の後、大阪公演で11月中旬までの長期戦、お疲れ様でした。

天野 俊哉



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