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Vol.2231 ミュージカル『グッド・ニュース』日本初DVD化
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紀伊国屋書店みたいな大きな書店でしか販売していないのがコズミック出版のDVD BOXシリーズです。とっくに著作権が切れた1930年代から50年代に創られた古い古い映画を10作品まとめて2000円位で販売しています。かつては1枚辺り200円とかコピーが付いてました。
今の時代クラーク・ゲイブルとかケイリー・グラントとかシャルル・ボワイエの映画に喜ぶ日本人なんて稀だと思いますが、私は未だに古い映画の大ファンですので、必ず全10作品を観ることにしています。さらに今回は『フットライト・パレード』と『グッド・ニュース』というミュージカル映画の名作2本が含まれているのでワクワクしてしまいました。
『グッド・ニュース』は1920年代チャールストン時代のテイト・カレッジを舞台にした青春もの。私が日本語字幕入りで観るのは初めてでした。MGM映画の敏腕プロデューサー、アーサー・フリードが一流のスタッフ、キャストを集めました。
それまで振付師としてミュージカル映画で活躍してきたチャールズ・ウォルターズが監督したことでドラマからミュージカル・ナンバーへの流れがスムーズになり作品の魅力が増しました。松本晋一さんが創作したダンスを思わせる緻密に計算されたダンサー達の動きが素晴らしい。特にフットボールの選手達5名が部室から校庭を移動しながら歌う“ビ・ア・レディース・マン”というナンバーの場合、メインのピーター・ローフォードは俳優でメル・トーメは歌手、ダンサーはレイ・マクドナルドら他の3名だけなのに細かい動きや難しいフォーメーションがホントお見事。ウォルターズの指導の賜物です!このナンバー、あまりに感動し過ぎて何度もリピートしちゃいいました。
大きなダンス・ナンバーはMGMミュージカルきっての名振付師ロバート・オルトンが担当。ブロードウェイ出身のダンサー、ジョーン・マクラケンをフィーチャーしたインディアン風のダンス・ナンバー“パス・ザット・ピース・パイプ”と主演のジューン・アリスンとピーター・ローフォードの2人が踊りまくる“ヴァーシティ・ドラッグ”はいかにも映画向きの迫力満点の効果を出していてこれでもかこれでもかというくらい観客に迫ってきます。
フットボールをメインにした映画は日本人向きでありませんがこの作品ではタッチダウン位しか扱わずにゲームが展開するので分かり易いのも有り難い。
日本でなぜ劇場未公開に終わってしまったのか不思議なくらい素敵なミュージカル映画。オススメします!
天野 俊哉
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