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Vol.2218 橋本祥さんのライブハウス界隈の想い出
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タップダンサー仲間の橋本祥さんが2月1日に大塚でライブを開催しました。私は残念ながらうかがえませんでしたが橋本さんが開催したWelcomebackというライブハウス界隈は私には大変懐かしい場所なのです。
そのライブハウスの前にある小さな書店は多分オープンしてから半世紀以上経ってるはず、というのも私はこの書店で中学・高校・予備校の7年にわたって《スクリーン》《ロードショー》《キネマ旬報》等の映画雑誌を毎月買い続けてきたからです。私のお小遣いがお店のシャッターや柱数本にはなっているはずです。中高の学友で、今では俳優の橋爪淳、現在NHKの大河ドラマ『光る君へ』では藤原頼忠を演じている彼もここで本を購入していました。彼は森村誠一のベストセラー小説《人間の証明》も小説ではなく《シナリオ/人間の証明》でした。当時から俳優になるべく台詞の勉強をしていた訳ですね。
橋爪淳とはこの書店沿いにあったカレー屋にも良く入りました。カウンターだけの小さなお店でしたがハンバーグ・カレー等は当時でも600円前後と高価でした。未だにこのハンバーグカレーの味を超える物はありません。私は彼が代金を支払う時にお店の人に必ず「ご馳走様」と声をかけていることにとても感動してしまい、それ以来自分もそうしております。ちなみに橋爪淳とは一度も同じクラスになったことがありません。学校から大塚駅まで15分かけて歩き、西日暮里駅で千代田線に乗り換えて下校していた5人の同級生の中に私達がいた事から親しくなったのですね。
さて、こんな狭い一角に映画館があったのも懐かしいです。外国映画専門の大塚名画座と日本映画専門の鈴本キネマがありました。現在でも建物だけは残っているのが驚きです。私のタップ人生を決定づけた『ザッツ・エンタテインメント』(1975年日本上映)、『カバーガール』(1977年日本上映)、『巴里のアメリカ人』(1978年日本リバイバル上映)が上映された時は学校帰りに何度も何度も足を運びました。
お隣の池袋程ではありませんが大塚もプチ繁華街。学生服を着たままの10代の私達がカレーを食べたり映画を観たり、毎日の様にこの界隈をブラついていたのにただの一度も補導されたり喝上げされなかったのは奇跡に近い事です。
天野 俊哉
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