TAP DANCE LOGO
INSTRUCTORS
STUDIO : 戸塚スタジオ
NETWORK
SCHEDULE
EVENTS
COLUMNS
DANCE TEAMS
LINKS
OUR MASTER : 佐々木 隆子
COLUMNS

Vol.2208 もうすぐ生誕100年パトリス・ワイモア〜隆子先生みたいなタップダンサーA
 1926年生まれのタップダンサーでハリウッド映画女優のパトリス・ワイモアさん。1950年にドリス・デイ主演のミュージカル映画『2人でお茶を』で映画デビューするもちょっと意地悪な役ばかりにキャスティングされる事に。

『アイル・シー・ユー・イン・マイ・ドリーム』
(1951)

 アメリカでは人気のあった歌手ダニー・トーマスが作詞家ガス・カーンを演じる伝記映画。奥さん役にドリス・デイ。パトリスさんは人の幸せな家庭に波を立てるレヴューガール役。作品中で一番高価な宝石と衣裳を身につけ、名曲“ラブ・ミー・オア・リブ・ミー”をしっとり歌う場面は素敵でした。ダンス以外の実力を見せましたが嫌な女役は変わらず。

『スターリフト』(1951)
 アメリカが朝鮮戦争に参戦していた時期にアメリカの兵隊さん達を慰問するためにワーナー映画が自社のミュージカル・スターをズラリ並べた作品。歌のゴードン・マクレエとドリス・デイ、踊りのヴァージニア・メイヨ、タップのジーン・ネルソンと我らがパトリスさんも《パトリス・ワイモア》として出演しました。兵舎のステージでガールズバンドをバックにガーシュインの“ライザ”をソロで歌いタップを踊ります。私の師匠の佐々木隆子先生が初めて渡米して師事したロバート・オウディ先生に振付してもらったのも“ライザ”でした。パトリスさんも佐々木先生と同じバックダンスのスタイルでのタップダンスだったので親近感がわきました。

『ザ・ビッグ・トゥリーズ』(1952)
 ワーナー映画の演技派若手俳優だったカーク・ダグラス主演の西部劇。カーク・ダグラスのオーラが凄く、彼の存在だけで映画を最後まで引っ張ってしまうのは見事。ヒロインのイヴ・ミラーは平凡、カーク・ダグラスの愛人で酒場女役がパトリスさん。酒場のステージでキレイな脚を見せながら歌う場面もあります。西部劇には良く出てくるこうした酒場女役、ハリウッド映画にはクレア・トレヴァーという名手がおります。クレア・トレヴァーなら作品の最後に主人公の身代わりとなって撃たれて死んでゆく!という観客の同情を買うような役柄が多かったのですが、この作品でのパトリスさんの酒場女はズルいだけであっさりフェード・アウトしてしまいます。ワーナー映画はパトリスさんをどう扱ったら良いか?全く考えていなかったようですね。

 つづく

天野 俊哉



Copyright 2005 Y's Tap Dance Party. All rights reserved.