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Vol.218 2月14日は「グレゴリー・ハインズの映画を観る日」
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私にとって2月14日はバレンタイン・デーというより、グレゴリー・ハインズの誕生日として大切な日です。2003年夏に亡くなって以来、2月14日に必ず行うのがグレゴリーの映画を観ること、それもミュージカルではなくドラマと決めています。
「コットン・クラブ」が日本で公開された1985年以降、グレゴリーの出演する映画はすべて劇場で観てきました。最初のうちは全くタップを踏まないグレゴリーの映画にがっかりしたものの、俳優としての彼がだんだん好きになりました。タップを踏まない時のタップダンサーなんて、普通は何の魅力もないものです。エレノア・パウエルも、アン・ミラーもビル・ロビンソンも・・・。スクリーンに向かって「早く踊って」とひたすら祈るだけでした。しかしグレゴリーは違います。彼には色気があって、彼が演じたことで成功した作品は少なくありません。
また、良い俳優の特徴でもある、男優とのタッグが成功しています。ウィリアム・デフォーと「サイゴン」で、ビリー・クリスタルと「夢みて走れ」で、フォレスト・ウィテッカーと「レイジ・イン・ハーレム」で、ミハイル・バルシニコフと「ホワイト・ナイツ」で、クリストファー・ロイドと「バディ・ハイウェイ」で、ダニー・デビートと「勇気あるもの」で。また、それらの相手役の多くが白人であることも驚きですね。グレゴリーがハリウッド映画界(白人社会)でしっかりとした地位を確立していたとも言えます。昨年、宝塚で舞台化されたリチャード・ギア主演の「愛と青春の旅だち」で、アカデミー助演男優賞を取った黒人軍曹役のゴゼット・ジュニアの役など、制作年がもう少し遅かったらグレゴリーにぴったりだったと思います。
ハリウッド映画もここ10年で企画力など随分落ちてしまいましたが、生きていたらグレゴリーはどのような作品に出演していたのかな。上に挙げた作品の多くはDVD化されていませんが、都心の大きなTSUTAYAに行くとビデオのストックがあり、レンタルできますので、「踊らない」グレゴリーを是非観てください。
天野 俊哉
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