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Vol.2127 SKDスタスレヴュー2023夏のおどり
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『SKDスタスレヴュー/夏のおどり』を数年ぶりに拝見しました。今回、たまたま公演直前に浅草花やしきがテレビで取り上げられていて「そろそろ夏のおどりの季節だな?」と懐かしくなり当日券でうかがいました。
近年、宝塚歌劇もSKDスタスも経費削減のひとつだと思いますが外部の振付スタッフではなく卒業生に振付を依頼する事が増えたようです。女性が男性を演じる所作や伝統美がまもられるので私などはその方が嬉しいのですが。こちらSKDスタスもコロナ以前は若いスタイルの振付が増え、SKDの女役さんが醸し出す色気ゼロの踊りが増えてしまい、ナンバーによっては「ダンススタジオの発表会?」と感じたものです。
さて、2023年夏のおどりは
《懐かしい作品のリバイバル》
オープニングの“ビギン・ザ・ビギン”は西崎真由美さんのオリジナルを明石薫さんが振付。SKDの歌舞伎座公演の作品とかで、40年前の録音をそのまま使用していました。オーケストラの音が古めかしいのにやたら豪華で、バックコーラスまで入っています。振付もフォーメーションも拡大すれば歌舞伎座の舞台が目の前にサーッと浮かんでくるのは罪ですね。“テイク・ファイブ”で日舞を踊るアイデアが見事、“テリトリー”という篠井世津子さんの容赦なしのオリジナル振付が懐かしい。
《SKDのOGによる振付作品》
エイト・ピーチェスOGの高城美輝さんが振付した“ソウル・ボサノヴァ”ではシルバーの露出度満点のあのデザインの衣裳が登場。タップ仲間の松本晋一さんの様な古いSKDファンなら「ああ、あの衣裳ね」と直ぐ分かるはず。ヤバすぎて説明なんか出来ませんが、舞台の5人の女性も実に上手くムードを出していました。今度は国際劇場が浮かんできましたよ。
こちらもOGの銀ひ乃でさん振付の“オリエンタル・ライン”も若い皆さんが良く踊り込んでいて嬉しくなりました。
《男役の榛名珠利さん振付作品》
全17曲中7曲の振付を担当したのが男役として大活躍の榛名珠利さん。“トリオ・ナンバー”や“カリプソ”の振付では、宝塚の娘役さんとはまるで異質のSKDの女役さんの空気感を充分に味あわせて頂きました。踊る皆さんも素晴らしい動きだと思いました。“イン・ザ・ムード”の若手男役さんのアクロバティックなダンスの振付にもおどろきました。また、全キャストが舞台狭しと縦横無尽に踊りまくる“クランキー・フィナーレ”のステージングを拝見しながら大きな舞台で踊らせてあげたいなと思いました。
《キュートなタップダンス・ナンバー》
名曲“スタンド・バイ・ミー”でまさかのタップダンスがみられましたが、これも振付は榛名珠利さんでした。夏休みの少年達の友情をダンスで表現した作品。踊ったのは虫かごや虫取り網等の小道具を持った服部友貴穂さん利根川鈴実さんという表情豊かなキレイなお2人。リアクションやパントマイムも多用した振付を上手くこなし、実に魅力的な少年を演じきってました。このお嬢さん達のタップダンスをもっと見たいものです。
私がSKDスタスから何年も離れている間に馴染みのキャストの方が減りましたが素晴らしいスタッフさんにしごかれてレベルはぐっとアップした様ですね。
10月に開催される『秋のおどり』をまた拝見したいと思います。
天野 俊哉
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