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Vol.2060 もうすぐ生誕100年ポール・ニューマン〜ハリウッドの反逆児と呼ばれてC
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1960年代前半に主演した『ハスラー』『ハッド』でのハリウッド映画スターらしからぬ屈折した役ばかりを演じるポール・ニューマンを観た時、「もっと好感度のあがるものをやればよいのに!と思いましたが、『パリが恋するとき』や『何という生き方!』の様なゴージャスなカラーのコメディ映画を観ると「ポールは何でこんなつまらない役を演じてしまったんだ!」と腹立たしくなります。
当時ポール自身も思い切りそう感じたに違いありません。『引き裂かれたカーテン』の様なクールで寡黙な雰囲気が一段とポールを魅力的に映しました。
40歳を過ぎたポールが主演した『暴力脱獄』はポール・ニューマンの最高傑作かも知れません。ボクシング、ビリヤード、西部など男臭い世界にどっぷり浸かった方が魅力を増すポールを待っていたのが刑務所!もう男しかいない!究極の男だけの世界。ポールのキャリアのピークがこの『暴力脱獄』だと思います。
実際に刑務所に収監された経験を持つドン・ピアースの原作をスチュアート・ローゼンバーグが監督。ジョージ・ケネディ、J・D・キャノン、デニス・ホッパーら演技派がまわりを固めました。
理由も無しにパーキングメーターを壊し、刑務所では仲間に喧嘩をふっかけ、刑務官の命令に叛き、ひたすら反抗と脱獄を繰り返す主人公ルーク。権力への反逆児を演じるポールですが、上半身裸で不適な笑みを浮かべながら重労働させられるショットなど、実は女性ファンをもくぎ付けにしたそうです。もう《ポール・オン・ステージ》であります。
当初、コメディ映画の名優ジャック・レモンがルーク役を演じるという計画もあったというのが笑えます。
まだまだつづく
天野 俊哉
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