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Vol.2059 もうすぐ生誕100年ポール・ニューマン〜ハリウッドの反逆児と呼ばれてB
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作品の選別に始まり脚本を経て演出に至るまで必要以上にこだわり、終いには演出家とやり合うのは当たり前、ハリウッドの反逆児と呼ばれたポールですが、奥さんになった女優のジョアン・ウッドワードには頭が上がらずだったそうです。
『ハスラー』 (1961年・ロバート・ロッセン監督)
ビリヤードの世界に生きるポール、ビリヤードに向かうポールがとにかく格好いい。ライバルを演じたジャッキー・グリースン、ギャンブラーを演じたジョージ・C・スコットとの白熱したやり取りが見事。かつてお姫様女優として人気の高かったパイパー・ローリーがポール同様の負け犬ヒロインになりきったのには驚きました!
どのキャラクターも救いようが無くて何とも後味の悪い作品となりました。
『ハッド』 (1962年・マーティン・リット監督)
かつて『エデンの東』や『理由なき反抗』で故ジェームズ・ディーンが演じた父親に愛されない主人公をポールが演じます。『ハスラー』の西部版の様な作品。ポール演じる主人公ハッドは負け犬よりも悪い虫ケラ野郎。こうした役柄にチャレンジするポールには感心しました。父親役のメルヴィン・ダグラスと唯一のヒロインとなったパトリシア・ニールがポールに負けない位存在感あり!でした。
『パリが恋するとき』 (1963年・メルヴィル・シェイブルソン監督)
デビュー作でアカデミー賞主演女優賞を獲得してしまったジョアン・ウッドワードはポールとの結婚生活を優先して女優業を休業していましたが彼女にピッタリの脚本が送られてきました。ご主人のポールはジョアンに付き合っての出演となりました。フランク・シナトラが歌うオープニング・タイトルから素敵なムードですし、シェイブルソンの脚本は最高なのですが意外にもポールのプレイボーイ役に魅力が無くて作品を引っ張れなかった?
何となく登場する初老のモーリス・シュバリエがたくさんの女性相手にシャンソンを歌いまくって作品をさらってしまいました。
『引き裂かれたカーテン』 (1966年・アルフレッド・ヒッチコック監督)
サスペンスの巨匠ヒッチコック監督の記念すべき50番目の作品。ヒッチコック監督、主演のポールそしてヒロインのジュリー・アンドリュースまでが大嫌いな作品に挙げていたそうですが、私は15歳で初めて観て以来何度も繰り返し観る位大好きな作品なのです。スパイ・アクション映画に主演するポールの終始緊迫したキリッとした表情が素敵です。良妻賢母役しか似合わなそうなジュリーから女っぽい魅力を引き出せたのはいかにもヒッチコック監督らしい。ピルエットをしながら亡命者のポールとジュリーを見つけてしまうバレリーナのタマラ・トマノヴァの怪演に拍手。
まだまだつづく
天野 俊哉
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