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Vol.2058 もうすぐ生誕100年ポール・ニューマン〜ハリウッドの反逆児と呼ばれてA
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『明日に向かって撃て』の名コンビ、ポール・ニューマンとロバート・レッドフォードが再び顔を合わせた『スティング』が日本でロードショー公開されたのが1974年の事、映画雑誌《キネマ旬報》誌等に「ロバート・レッドフォードを観に行ってポール・ニューマンに惚れて帰ってきた!」みたいな読者の投稿が目立ちました。が、私がそんな『スティング』を観るのはずっと後のこと。
では、ポールの初期の主演作品から。
『傷だらけの栄光』 (1956年・ロバート・ワイズ監督)
ニューヨークの裏町に育ったプロボクサー、ロッキー・グラジアノの伝記。若いポールが不良っぽい主人公を好演。次第に人間味をましてゆく過程が見もの。『理由なき反抗』でジェームズ・ディーンと共演したサル・ミネオとディーンの恋人だったピア・アンジェリが出演している。
『追憶』 (1957年・マイケル・カーティス監督)
シカゴの安酒場のコーラス・ガールからジーグフェルド・フォリーズの花形になった歌手ヘレン・モーガンの伝記。主人公を演じたアン・ブライスは貫禄不足だしアル中で落ちぶれる役は無理。暗黒街のボスを演じたポールも全然大物に見えずミス・キャスト。
『熱いトタン屋根の猫』 (1958年・リチャード・ブルックス監督)
南部の大農園を舞台に遺産を巡って憎しみとエゴの闘いが展開するテネシー・ウィリアムズ原作小説の映画化。エリザベス・テイラーの苦悩の演技、ポールと父親役のバール・アイヴスがガッツリやり合う場面が素晴らしい。リズとポールのW主演で興行的にも成功を収めました。
『栄光への脱出』 (1960年・オットー・プレミンジャー監督)
レオン・エリスの原作をダルトン・トランボが脚色したイスラエル建国の物語。3時間を超える大作の主役をはるポールが大スターの地位を確立した記念すべき作品。ただ、ポールの存在よりもユダヤ人問題が(ナチス・ドイツ時代の)アウシュビッツで終わっていなかったという現実にショックを受けました。
つづく
天野 俊哉
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