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Vol.2048 祝！生誕97年ディック・ヴァン・ダイク最終回～『チキ・チキ・バン・バン』
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『メリー・ポピンズ』の名優ディック・ヴァン・ダイク、1925年12月25日生まれですので97歳になったばっかりです。1964年、我らのディックはウォルト・ディズニー製作の名作『メリー・ポピンズ』に主演してジュリー・アンドリュースと共にハリウッド映画界でトップ・スターの仲間入りをしました。
『チキ・チキ・バン・バン』（1968）
1960年代のハリウッドは『サウンド・オブ・ミュージック』など大作ミュージカル映画を続々製作して大ヒットさせていました。私は『チキ・チキ・バン・バン』のロードショー上映を銀座の大きな映画館で観ています。母が「私に見せたい！」とわざわざ連れてってくれたのです。感謝です。
007シリーズで知られるイアン・フレミングの原作をベースにユナイト映画が製作、『メリー・ポピンズ』のシャーマン兄弟が音楽を提供。同じくマーク・ブロウ＆ディー・ディー・ウッドが振付を担当しました。
ディックは子供2人をかかえる男やもめでありながら夢見る発明家のポッツ氏役。子供達の為に夢の車チキ号を開発するというお話。エジソンという大型犬を飼っています。
ヒロインのサリー・アン・ホウズは容姿から歌声までジュリー・アンドリュースにそっくりですが、ブロードウェイで『マイ・フェア・レディ』を上演していた時イライザ役のジュリー・アンドリュースの代役からやがて本役へとスライドしたキャリアを持つとか。
シャーマン兄弟作詞・作曲の音楽は主題歌をはじめ『メリー・ポピンズ』に劣らない位素晴らしいものばかり。
また、007ばりにポッツ氏の車が空を飛んだりアクション映画ばりの面白さがあります。ポッツ氏を追いかけるまぬけな2人組が登場してスラップスティックな動きを見せてくれるのが楽しい。
振付のマーク・ブロウとディー・ディー・ウッド夫妻はきちんと踊りを習った事の無いディック向きの、しかし高度で物凄いスピードのダンス・ナンバーを用意しちゃいました。先ずはピーッとなるお菓子の売り込みにお菓子工場でのミュージカル・ナンバー、最後に愛犬エジソンを筆頭に街中のワンコが工場になだれ込みます。もうひとつがカーニバルで25人のプロのダンサー達と見せるバンブー・ダンスです。DVDに残るディックのインタビューによると、竹の棒を飛びこえる部分の振りで毎回誰かがNGを出すため、完璧に撮れるまで23回も繰り返した！そうです。
ディック・ヴァン・ダイクは1970年代に人気テレビシリーズ『刑事コロンボ』の「逆転の構図」にゲスト出演して奥さんを殺してしまう犯人役を演じたりしました。ミュージカル映画に出演していた頃からDVDのインタビュー等を見てもディックは常に明るくて元気なイメージなので俳優としては変化球が投げられなかったかな？と感じる事はありますが、まあ良いか！
遠く日本からハッピーバースデー！
天野 俊哉
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