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OUR MASTER : 佐々木 隆子
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Vol.2047 祝!生誕97年ディック・ヴァン・ダイクB〜『メリー・ポピンズ』
 『メリー・ポピンズ』の名優ディック・ヴァン・ダイク、1925年12月25日生まれですので97歳になったばっかりです。

 ディックが今日の名声を築いたのが1964年にウォルト・ディズニーが製作した実写アニメ・ミュージカル映画の『メリー・ポピンズ』への出演です。大道絵描きのバート役を演じたディックにはウォルト・ディズニーから直々にオファーがあったそうです。メリーを演じたジュリー・アンドリュースは製作当時ハリウッド版『マイ・フェア・レディ』のイライザ役をオードリー・ヘプバーンと張り合うというキャスティングでのトラブルがありましたが、メリー役はまさにジュリー・アンドリュースの為のもの、アカデミー賞主演女優賞を受賞する当たり役になりました。

《ジョリー・ホリデー》
 ディックが演じたバートは道に絵を描いたり色々な楽器を器用に演奏してみせる大道芸人。メリー・ポピンズと子供達を絵の中のアニメーションの世界に導きます。私が『メリー・ポピンズ』で一番好きな場面です。ディックとジュリーによるソフトシュー・スタイルのナンバーは“ジョリーホリデー”。ここ、ディックがもしタップを踏めたらタップ・ダンスのデュエットになったはずです。そして後半のディックとペンギン達のダンスがまた最高にチャーミングで、何回見ても飽きません。ディックが表情豊かに踊る姿を見てるとそれだけでとても幸せな気分になってしまいます。

《スーパーカリフラジリスティックエクスピアリドーシャス》
 そして名曲“スーパーカリフラジリスティックエクスピアリドーシャス”の登場。私がこのコラムを打っているまさに今、テレビでJO1というボーイズ・グループが歌う《Super Cari》なる新曲の紹介をしているのですが歌の頭の部分が何と“スーパーカリフラジリスティックエクスピアリドーシャス”なんですよ、凄いじゃないですか!60年近く前の音楽が2022年に、しかも日本のボーイズ・グループによってリバイバルされるなんて。

《ステップ・イン・タイム》
 映画の後半、ディック扮するバートが仲間たちと煙突掃除をする夜のロンドンの屋根の場面、名曲“チム・チム・チェリー”と素晴らしいダンス・ナンバーの“ステップ・イン・タイム”。ダンス経験のないディックを踊らせる為に振付師のマーク・ブロウとディー・ディー・ウッド夫妻が振付したアクロバティックな動きとプロのダンサーのフォーメーションなどが興味深いナンバーであります。YouTubeにはこの“ステップ・イン・タイム”のスペシャル映像があって、既に90歳をこえたディック・ヴァン・ダイクその人が登場してダンサー達と一緒に踊ってしまう!というアンビリバボーな展開になります。踊るディックとダンサー達を観て興奮しまくる客席にもびっくりします。ぜひ、観て下さいね。

《2019年の東京リズム劇場》
 私が初めて『メリー・ポピンズ』を映画館で観たのが小学生の時でしたので、前半の実写アニメの場面以降の『メリー・ポピンズ』があまり楽しめませんでした。お父さんの銀行の話とかディック達による煙突掃除のダンス・ナンバーも、です。なんか暗くて。映画を観てから半世紀近く後になって出演させて頂いた『2019年の東京リズム劇場』の《タップ名作劇場》で演出の松本晋一さんが『メリー・ポピンズ』を取り上げ、タップダンス版に脚色したのです。メリー役に冨田かおる先生、バート役にはハンサムな白川希さんが。“ジョリー・ホリデー”も“スーパーカリフラジリスティックエクスピアリドーシャス”も“ステップ・イン・タイム”も当然のことながら全て松本さん振付によるタップダンスでした。私はほんの脇役でしたが皆さんのお稽古風景を眺めながら物凄く映画『メリー・ポピンズ』を観たくなり、その時初めてDVDを購入したのです。
 遅い!ですよね。

 ちなみに今回のコラムにあわせて映画『メリー・ポピンズ・リターンズ』も観たかったのですがどのお店もブルーレイ盤しか置いてなくて購入出来ませんでした。
 つづく

天野 俊哉



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