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Vol.2015 もうすぐ生誕100年アンジェラ・ランズベリーC〜再びドラマの世界に
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ミュージカル映画という回り道を経てMGMでのドラマ出演に。
『テンス・アベニュー・エンジェル』(1947)
1940年代の名子役マーガレット・オブライエンも既に9歳に成長。アンジェラさん、タップ・ダンサーなのに踊らないジョージ・マーフィ、フィリス・サクスターらが脇を固めた白黒のホームドラマですが大コケしてしまいました。私は今回この作品とグレゴリー・ハインズ主演の『タップ』を同時に観ていたのですが、どちらも刑務所に入っていた男(マーフィ及びハインズ)が仮出所で保護観察中、金が必要で再び悪の道に戻りそうになるが、その寸前に改心して、「やっぱり俺はおりるぜ!」の言葉を残してその場を立ち去る、なる展開が全く同じでした。悪の世界ってそんな簡単には抜けられないと思うので後味悪くて。
まあ良いか?
2022年10月現在、アンジェラさんマーガレットさんお2人ともご健在というのは何とも嬉しい限りです。
『三銃士』(1948)
ダルタニアンと三銃士が大暴れする活劇大作。星の数よりも多いスターを揃えたMGMならではのオールスターキャスト映画。登場人物が多すぎて何度観ても良く分からない作品です。女優がラナ・ターナー、ジューン・アリスン、そしてアンジェラさん。男優がジーン・ケリー、ヴァン・ヘフリそして悪役のヴィンセント・プライス。踊りのかわりに剣劇をふんだんに見せるジーン・ケリーのアクションが素晴らしい!『ハーヴェイ・ガールズ』同様、アンジェラさんにはこうしたテクニカラーのコスチューム物が良く似合います。
『ステート・オブ・ザ・ユニオン』(1948)
『愛の立候補宣言』という素敵な日本版タイトルがついています。ハリウッド映画史上の名コンビ、スペンサー・トレイシーとキャサリン・ヘプバーン主演の政治ドラマですのでアンジェラさんの様な演技派女優にとってぴったりの作品。ミュージカルやコメディなど軽い映画向きのイメージが強いヴァン・ジョンソンが演技で勝負。アンジェラさんにとってはスペンサー・トレイシー、ヴァン・ジョンソン、アドルフ・マンジュウと4人でガッツリ芝居をする巻頭の25分が最初の見せ場。もう一つが最後の30分、大統領候補のスペンサー・トレイシーの妻であるヘプバーンと愛人アンジェラさんが初めて顔を合わせる場面。アンジェラさんは表情で作品をさらってしまった!
1950年にMGMとの契約が終了するとアンジェラさんはパラマウント映画で史劇『サムソンとデリラ』、コメディ『ダニー・ケイの黒いキツネ』等に出演しましたが何れも助演レベルでした。1960年代に入りアンジェラさんはまさかのキャリア・アップをしてゆきます。
つづく
天野 俊哉
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