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OUR MASTER : 佐々木 隆子
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Vol.2002 もうすぐ生誕100年ドナルド・オコナー(その4)〜デビー、ヴェラと
《1990年代》
 ホームビデオの普及で古いミュージカル映画の輸入版ビデオソフトが日本国内で5000円を切った1990年、渋谷のすみやで購入したのがドナルドさんがデビー・レイノルズと主演した『アイ・ラブ・メルヴィン』(1953)です。輸入版レコードを購入してから15年目にしてやっと映画に出会えました!
 『雨に唄えば』で共演したドナルドさんとデビーのフレッシュ・コンビによるMGMミュージカル。デビーをフィーチャーした“ア・レディ・ラブズ”をはじめとする3つのナンバーはセットや衣裳にもお金をかけていますし、ドナルドさんのローラースケートのタップ・ソロも沢山の衣裳を着たり探偵の七変化を見せる“アイ・ワナ・ワンダー”のソロもドナルドさんの才能を十二分に引き出して成功しています。ただ、ドナルドさんとデビーの居間でのデュエットはかつてのペギー・ライアンとのコミカルな雰囲気に戻ってしまい私的には残念でした。

《2000年代》
 偉大な音楽家アーヴィング・バーリンの管理が厳しかったせいで中々ソフト化されなかったのがMGM映画『アニーよ銃を取れ』、パラマウント映画『ブルースカイ』、そして最後まで残ったのが20世紀フォックス映画『コール・ミー・マダム』でした。2000年頃松本晋一さんがやっと発売された『コール・ミー・マダム』(1953)のビデオを気前良く貸してくれました。エセル・マーマンがブロードウェイで主演したミュージカルの映画版、ヨーロッパの小国の駐米大使に選ばれたアメリカの社交界の花形を演じました。ドナルドさんはそんなエセルの優秀な秘書官役で中々のタイプ・キャストでした。この2人が恋の悩みを歌う“ユア・ジャスト・イン・ラブ”のデュエットが素晴らしかった。

 ドナルドさんの相手役にMGMからのヴェラ=エレン、バーリンの軽快な“イッツ・ア・ラブリー・デイ・トゥデイ”を最初はレコード店で歌のデュエット、次にパーティー会場の庭でのダンスのデュエットで見せます。ロバート・オルトンが振付に参加したであろうこのダンスのデュエットが私には競技ダンスにしか見えずあまり好きではありません。逆にお屋敷の地下室みたいなセットでドナルドさんとヴェラが歌い踊る“サムシング・トゥ・ダンス・アバウト”はタップダンスをメインにしたスピーディーな振りが飽きさせず楽しめました。最近松本晋一さんがご自身のワークショップで振付をしてましたが、ドナルドさん達のデュエットに負けていませんでしたよ!
 ドナルドさんこの作品では真面目にゆくのかと思いきやオープン・テラスのお店で酔っ払いながらテーブルや椅子やガラスのコップを破壊しながらタップを踊るソロナンバーを見せるのですが、最後はお店の上から無数の風船が登場し今度は風船を割りながらステップを踏みます。
 飽きる前に踊り終えてくれるのでわたくしこれは許せます。

天野 俊哉



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