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Vol.2001 もうすぐ生誕100年ドナルド・オコナー(その3)〜マリリン、ミッチーと
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《1970年代》
次の年に受験を控えて寝ても覚めても勉強勉強の夏休み。嘘です。ついにドナルドさんがマリリン・モンローと主演したミュージカル映画がテレビ東京に登場しました。それがアーヴィング・バーリンの名曲をズラリ並べた大作ミュージカル『ショウほど素敵な商売はない』(1954)です。ショービジネスに生きるドナヒュー一家を描いたバックステージ物です。
ダン・デイリーのお父さん
エセル・マーマンのお母さん
ジョニー・レイの長男
ミッチー・ゲイナーの長女
そして次男がドナルドさん。
ドナルドさんの恋人役として登場するのがあのマリリン・モンロー。このスター達が全編2時間歌い踊るなんてミュージカル映画見せられたら勉強なんて手に付きませんよね?テレビ放映版ではオープニングの“アレクサンダーズ・ラグタイム・バンド”のドナヒュー一家の個性を活かしたパートはばっさりカットされてました。ショーのリハーサル場面でマリリン・モンローがカウチに腰掛けて気だるく歌う“レイジー”ではバックで踊るミッチーとドナルドさんの切れの良いダンスが素晴らしくてもう何度でも見たくなってしまいました。逆にドナルドさんが公園の噴水、池、動きだす女性の石像と踊るソロ・ナンバーにはがっかりしてしまいました。スピーディーなタップもアクロバティックな動きも最高なのに“メイク・エム・ラーフ”で魅せた高揚感が伝わってこないのです。受験を控えた私に問題があるのかと思ってその後何度も繰り返し観るのですが全く乗れません。
《1980年代》
20代の時、テレビの深夜劇場(早朝?)で放映されたのがコール・ポーターの名曲をズラリ並べたブロードウェイ・ミュージカル『エニシング・ゴーズ』の映画化『夜は夜もすがら』(1956)。ドナルドさんがパラマウント映画でビング・クロスビーと主演しました。相手役はバレリーナのジャンメールとミッチー・ゲイナー。主演4人が達者なエンタテイナーではあるものの踊れないビングの存在はキツい。振付スタッフが超一流でミッチーがアンサンブルを従えて歌い踊るタイトル・ナンバーはアーニー・プラット、ジャンメールがアンサンブルを従えて歌い踊る“アイ・ゲット・ア・キック・アウト・オブ・ユー”のナンバーはローラン・プティ、主演4人がツーペアで見せる気の利いた“ユア・ザ・トップ”やフィナーレ・ナンバーの振付はニック・カッスル。
船の甲板でドナルドさんとミッチーの2人が歌い踊る“イッツ・ドゥ・ラブリー”も構成が良く、軽いタップも味があって最高に素敵なナンバーでした。私は今日までノーカットのオリジナル版を観たことがないのでそろそろ本気で観なくては、とおもっております。
まだまだつづく
天野 俊哉
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