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OUR MASTER : 佐々木 隆子
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Vol.1997 カサブランカといえば
 こんにちは。Y's取材班です。
 戸塚スタジオの生徒さんが先日描いてくれた油彩画作品にカサブランカが描かれていました。カサブランカを見るたびに隆子先生を思い出します。ゴージャスでありながら、上品で高貴な印象の純白の大輪の花は隆子先生のイメージにピッタリで、先生ご自身もカサブランカが大好きでした。
 そして、カサブランカといえばラブロマンス映画の名作として、また戦意高揚的プロパガンダ映画としても有名な『カサブランカ』(1942年 日本公開は1946年)が思い浮かびます。
 ご覧になったことのない方のために、タイトルの“カサブランカ”とは先述の花のことではなくて、映画の舞台となったアフリカ西海岸の旧フランス領、現モロッコ王国最大の都市名のことで、スペイン語で“白い家”という意味です。
 ちなみに花の名前の“カサブランカ”は、この都市名にちなんで意外や最近の1984年に命名発表されたそうです。映画公開から40年以上を経て世界的に周知された“カサブランカ”を命名するなんて、この育種会社はなかなかのヤリ手なのかもしれません。
 それはさておき、驚いたのがこの映画のポスターの種類の多さです。著作権更新手続きが行われず早々にパブリックドメイン(知的財産権が発生していない状態または消滅した状態)となり、長きにわたって全米や世界各地で上映されてきたからでしょうか。機会があったら洋画通の天野先生に訊いてみようと思います。
 写真は一部ですが、デザインはザックリ分けて頬寄せタイプ、見つめ合いタイプ、それ以外のオリジナルタイプがあります。頬寄せタイプは二人の表情が微妙に異なっていたり、見つめ合いタイプは帽子を被っていたりいなかったりで奥が深いです。
 日本では80年近く前に公開されただけあって“ハンフリイ”と表記されていたり、ボギーやバーグマンの手描きの顔がちょっと似ていないのもご愛嬌で時代を感じます。

 『カサブランカ』について調べていたら色々とおもしろい話がありました。そこで
《『カサブランカ』選り抜きトリビア》
・ハンフリー・ボガートが演じた主役のリック役には、ロナルド・レーガンの名も上がっていた
・クランクインしても脚本が完成しておらず、書き上げられたシーンを片っ端から撮影していった
・そのため、その日の撮影が一体何のシーンなのかボギーはもちろん監督のマイケル・カーティスすら分からないまま撮っていた
・イングリット・バーグマン演じるヒロインが、元カレボギーと夫ヘンリードのどっちと結ばれるのか、撮影直前になっても決まらなかった
・結局二通りを撮影してスタッフの評価が高い方が採用され、現在のラストシーンとなった
・こんな作り方だったにもかかわらず1943年第16回アカデミー賞で作品賞、監督賞、脚色賞の三賞を受賞した
・ヒロインの気持ちがわからずじまいだったバーグマンは、30年後の1974年ロス講演での鑑賞後に「こんなにいい映画だったんですね」と述べた
・ボギーのキザなセリフ「君の瞳に乾杯」は『アメリカ映画の名セリフベスト100』の第5位にランクインされている
・バーグマンへのボギーのセリフ
「夕べはどこにいたの?」
「そんな昔のことは覚えてない」
「今夜は会える?」
「そんな先のことはわからない」
も男なら一度は言ってみたい(みたかった)ニヒルなセリフとして有名
・ムードアクション映画の傑作『夜霧よ今夜も有難う』(1967年日活)は『カサブランカ』の翻案としてつとに有名
・“本家”の寄港地カサブランカに対して『夜霧〜』の港町は私の地元ヨコハマ
・ヒロイン浅丘ルリ子の夫役 二谷英明は“哀愁のカサブランカ”を歌った郷ひろみの元義父
・宝塚歌劇団宙組トップコンビ大空祐飛・野々すみ花のお披露目公演として、2009年11月に世界で初めてミュージカル化された
・“カサブランカ・グッバイ”のカサブランカは花の方

 まだ観ていない方は百均のDVDコーナーでも売っているので、この機会にぜひ。
 既に観た方も、もしもボギーがレーガンだったら?とか、やっつけ撮影現場の様子を想像しながら、あらためてご鑑賞されるのはいかがでしょうか。

 長々と失礼しました。

Y's取材班



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