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OUR MASTER : 佐々木 隆子
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Vol.1995 打ち上げ上映会&お誕生日会(2022年7月10日)
 公演が無事に終了しても普通に飲んだり食べたりの《打ち上げ》が出来ない世の中になるなんて想像すらしませんでしたね。

 かつて、Y'sの戸塚スタジオがオープンした時にスタジオの白い壁にプロジェクターで映像を投影した事があってその場にいた皆さんが楽しんでおられました。その時は主宰の淺野康子さんのライフストーリーみたいな内容でした。なら、今回の『タップダンス・フェスティバル』に参加した仲間を中心とした映像を作ってみたら?と考えていたら淺野さんが「それ、よいかも?」と乗ってきてくれました。で、開催したよ打ち上げ上映会。

 定刻に戸塚スタジオにうかがうと淺野さん以外のメンバーが勢揃いしてました。プロジェクターの準備などをしているうちに淺野さんがやって来たのですが、メンバーの動きがやや異様。実は7月生まれの淺野さんのサプライズお誕生日会を企画したのですね。ケーキ、アイスコーヒー、お菓子の詰め合わせ袋などこの時期ならではの小ぶりな、でも心のこもったおもてなしでした。ちなみに私はメロンババロアの美味しいケーキが当たりました!そしてメンバーから淺野さんにオリジナル日傘、花束のプレゼントがありました。あまりに皆さんの心遣いに感動してしまい上映会を忘れて帰ってしまうところでした。

 さて4時間にわたる上映会のはじまりはじまり。まず、2019年12月のY'sの発表会まで我が家にあるビデオとDVDからメンバー12名の踊る姿をダビングしてまとめました。半分近くが子供の頃からタップを習っている、そのほとんどの人は幼少期の頃の踊った映像なんて見ていないので、目の前に映し出されているのがまさか自分だとは気がつかない事が笑えました。あまりの美少女ぶりに皆さんからは「カッワイイ!」の連続でした。現在Y'sでインストラクターとして活動している大日果里さんと森アしおりさんが子供時代に何度も共演していたり《いつの間にか共演》が新鮮でした。また舞台での本番映像だけでなく、Y's取材班さんや松本晋一さんがスタジオで撮影してくれた映像は物凄く貴重でした。私がY's発表会のDVDをきちんとコレクションしていればもっと充実したものをお見せ出来たはず。それが心残りです。

 続いては橋爪麻美さんと淺野康子さんの初期の映像から。初めての発表会からわずか5ヶ月で隆子先生のディナーショーのメイン・ダンサーに抜擢された天才型の橋爪さんと、15名はいる大勢の一生徒から始まり、ダンサーズの最後列、隆子先生最後のリサイタルでようやく先生の後ろのポジションへと5年掛けてコツコツ昇って行った努力型の淺野さん。
 隆子先生亡き後の映像では、淺野さんと男性タップ・ダンサーのデュエット集からスタート。次に男性を従えた橋爪さんのカッコイイナンバーを経て、最後に『2001年のナショナル・タップ・デー』で披露した淺野さん振付のオリジナル“コットン・クラブ・ストンプ#1”の映像まで。そこにいる全員が6月5日の舞台でリバイバル版を踊ったばかりなので皆さんの食い入るように見てました!あの頃はダンサーが声を出してテンションを上げるのが流行った時代なので最初から最後までキャ〜キャ〜うるさい!踊り終えたダンサーがそのままのポーズで中割が閉まってゆき私と淺野さんのデュエット・ナンバーにつながる演出は松本晋一さんによるもの。かつてのナショナルではこんな粋な演出がたくさんあったのですね。
 まだまだイベントも多かった時代なので舞台だけでなくライブハウス、デパートのフロア、野外ステージやスポーツセンター等でもタップダンスを踊っていたのは若い皆さんには驚きだった様です。またその多くが私のセレクションだったのが露出度の超高い女性メンバーの衣裳。お腹やおへそを出した衣裳のオンパレードに若いメンバーの皆さんドン引きしてました!これは笑った!

 最後に、Y'sになってからの『ナショナル・タップ・デー』のダイジェスト版を60分に。松本晋一さんに頂いたたくさんのプライベート映像も初披露しました。
 今回初めて淺野さんの振付作品をまとめてみてそのキャスティングの変化に驚きました。安定したダンサーばかりで臨んだ公演もあれば、ほとんど新人で臨まざるを得なかった公演まで、そこには隆子先生の「来る者は拒まず、去る者は追わず」という教えが淺野さんの中にあるように思えました。

 実のところ自分が指導してきた生徒やメンバー、振付作品を眺める淺野さんが一番弾けて幸せそうでした。淺野さんが特に好きだと言う『ナショナル・タップダンス・デー』公演、この日集まった仲間たちが淺野さんと共に新しい時代を築いてもらえたら嬉しいと思いました。

 私と橋爪さんが今度この仲間たちと会えるのはいつになるのだろうか?
 最高に楽しい1日でした。

天野 俊哉



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