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Vol.1920 もうすぐ生誕100年コリンヌ・カルヴェ〜フランス出身のハリウッド女優
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1950年代にハリウッド映画で活躍したフランス出身のコリンヌ・カルヴェがもうすぐ生誕100年を迎えます。
私がテレビの映画劇場をひんぱんに観ていた1970年代、コリンヌが主演したドラマ、コメディ、西部劇、ミュージカルなど様々な作品が登場しました。
ハリウッド映画の名プロデューサーのハル・B・ウォリスに見いだされたコリンヌはフランス訛りが魅力で独特なお色気を醸し出していました。ハル・B・ウォリスがかつてワーナー映画で製作した名作『カサブランカ』(1942)の主要キャストを集め、同じく新人だったバート・ランカスター主演のパラマウント映画『欲望の砂漠』(1949)で映画デビューしました。白黒画面のコリンヌがとても綺麗に撮れていてヒロイン役をこなせてました。ただ助演のクロード・レインズ、ポール・ヘンリード、ピーター・ローレ、サム・ジャフィらがあまりに達者すぎて若い2人がかすんでしまったのも確か。半世紀ぶりにDVDで観てその面白さに感心してしまいました。
続いて、パラマウント映画のドル箱スター、ディーン・マーティン&ジェリー・ルイス主演のコメディ『マイ・フレンド・アーマ・ゴーズ・ウエスト』(1950)『底抜け艦隊』(1952)のヒロインを演じました。両作品共に肩を大胆に露出したドレス姿をみせながら歌いましたがコリンヌの魅力が伝わらず、笑える作品でしたがコリンヌは不発でした。逆に、ジェームズ・スチュアート主演の西部劇のヒロイン役の方が記憶に残っていますがDVDは持っておりません。
1950年代のコリンヌのキャリアで成功しているのがパラマウント映画ではなくて20世紀FOX映画やユニヴァーサル映画なのは皮肉です。
まず、『シュバリエの巴里っ子』(1935)『ザット・ナイト・イン・リオ』(1940)をテクニカラー・ミュージカルとして再映画化した『夫は偽物』(1951)では天才コメディアン、ダニー・ケイ、ジーン・ティアニーと主演。ダニー・ケイが演じる2役やショー・ナンバーが楽しくて、コリンヌのコメディ演技も冴えていました。
もうひとつがサイレント映画時代の名作『栄光』をテクニカラーで再映画化したジョン・フォード監督の『栄光何するものぞ』(1952)。主演がタフなジェームズ・キャグニーと長身のダン・デイリー。この作品ではヒロインの酒場の看板娘シャルメーヌを演じました。今でも主題歌が有名な“シャルメーヌ”がコリンヌの出演場面全てにBGMとしてながれて効果を上げています。間違いなくコリンヌ・カルヴェの代表作となりました。
ユニヴァーサル映画のテクニカラー・ミュージカル『ソー・ディス・イズ・パリ』(1954)ではユニヴァーサル映画の人気スターのトニー・カーティス、タップダンサーのジーン・ネルソンと主演。
パリを舞台にした事からコリンヌのセリフの違和感が無くなりましたが、ヒロインはグロリア・デ・ヘヴンの方なのでコリンヌの出番は少なかった。ジーン・ネルソンが振付を担当したことで全編凝ったミュージカル・ナンバーが多くて楽しめます。
あまり熱心に調べ物をしないのでその後コリンヌがどのような人生を送ったのか知りません。今回はフランス出身のハリウッド女優コリンヌ・カルヴェを取り上げました。
天野 俊哉
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