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OUR MASTER : 佐々木 隆子
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Vol.1884 ジャン・ポール・ベルモンド追悼
 1970年代、日本で人気のあった外国映画のスターと言えばフランス映画のアラン・ドロンでした。が、本国フランスではドロンをしのいでジャン・ポール・ベルモンドが一番人気でした。数年前にお2人が競演した映画『ボルサリーノ』の音楽でタップ・ダンスの振付をした時に、「アラン・ドロンの映画『ボルサリーノ』の主題歌です!」と紹介したところ、ある生徒から「先生!ベルモンドも出てます!」とダメ出しをされてしまいました。昨年亡くなったクロード・ボランが作曲した名曲ですね。
 ドロンとベルモンドの大スター同士と競演なんて上手くゆくはずありません。『ボルサリーノ』撮影終了後、喧嘩してバイバイしたのに20数年もたって『ハーフ・ア・チャンス』という作品で再び競演。アクション場面になるとドロンの時は”ボルサリーノ”のテーマ曲が、ベルモンドの時は“カトマンズの男”のテーマ曲が流れる何ともニクい演出で、最高に楽しかったです。お二人も久しぶりの競演を凄く楽しんでました!

 ベルモンドは1960年にフランス映画界の巨匠ゴダール監督の『勝手にしやがれ』という作品で有名になりました。『勝手にしやがれ』は後年、歌手の沢田研二さんの歌のタイトルにもなりましたが、タップダンスのタイトルにした方もおりました。私の先輩でもある某先生はある舞台にご自分の生徒を踊らせる予定で張り切っておられました。しかし、参加人数の事か衣裳の事かで出演者がゴタゴタしていたみたいで普段は温厚な某先輩先生が舞台用のミーティングで呟いたのが「もう勝手にしやがれ」だったのです。そのままタイトルになりました。タイトルをみた佐々木隆子先生「へぇ、面白い題名の曲ね」(右の写真はその時の手書きプログラム)。

 さて、この夏ベルモンドが亡くなりました。私はハリウッド映画ばかり観てきたのでベルモンドの主演映画ってあったかな?早速DVDの棚を探るととりあえずDVDは3作品が。さらに押入の奥のビデオに手を伸ばしました。15年くらい前、秋葉原にあった中古ビデオショップで買い集めたビデオの中にベルモンド映画は?出て来ました!ビデオは4作品。
 これら製作順に
 『いぬ』(1962)
 『ボルサリーノ』(1970)
 『ラ・スクムーン』(1972)
 『薔薇のスタビスキー』(1973)
 『追悼のメロディ』(1976)
 『道化師』(1979)
 『パリ警視J』(1984)

 ベルモンドが生涯に主演した映画のごくごく1部に過ぎませんがこれからゆっくり鑑賞してフランス映画界の大スターを偲びたいと思います。
 『リオの男』(1963)や『カトマンズの男』(1965)でスタントマン任せにせずにベルモンド自ら演じる姿勢を千葉真一さんはとても尊敬されていたそうなので『キイハンター』(1968〜1973)でのアクションにも影響を及ぼしたと思われます。その『キイハンター』は海外でも放送され、ブルース・リーやジャッキー・チェンにも大きな影響を与えたと言われており、また『ルパン三世』や『コブラ』はベルモンドがモデルと言われていることなど、彼が残した影響や功績は計り知れないものがあります。
 アクション・スター・レジェンド、ジャン・ポール・ベルモンドのご冥福をお祈りいたします。

天野 俊哉



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