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OUR MASTER : 佐々木 隆子
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Vol.1877 チャーリー・ワッツ追悼〜ローリング・ストーンズは知りません!
 ローリング・ストーンズのドラマー、チャーリー・ワッツさんが亡くなりました。
 実はわたし、ローリング・ストーンズの事は何にも知りません。
 「えっ、それでおまえはチャーリーの追悼コラムかい?」  皆さまブチ切れ寸前のお顔が目に浮かびます。
 ストーンズの事、少し調べましたらミック・ジャガー、キース・リチャードが仲間なんですね?
 勉強になりました。はい。
 今度ストーンズの音楽も聴いてみます。

《チャーリー・パーカー》
 さて、私とチャーリー・ワッツさんの唯一の繋がりはモダン・ジャズ伝説の巨人、アルト・サックス奏者のチャーリー・パーカー(以下愛称のバード)であります。1940年代のビ・バップ全盛期にジャズ・ファンの人気を得たバードですが、さらにアメリカ全土でポピュラーな人気を獲得したのが、
《バード・ウィズ・ストリングス》
という弦楽器を加えた演奏でした。
 ヴァイオリン、ヴィオラ、チェロ、ハープなんかの楽器ですね。女性ファンを増やしたようです。
 私の友人の向井雅之さんがバリバリのバード・ファンで、当然ながら私も興味を持ったのですが、どの曲を最初に聴くべきか?相談した時に向井さんが私に推薦してくれたのが『バード・ウィズ・ストリングス』のCDでした。ドラムがトミー・ドーシー楽団にいたバディ・リッチだった事もCDを購入するきっかけになりました。最初に収録されている“ジャスト・フレンド”という曲にハマりました!そんな単純な人が多いらしいです。
 それ以降バードが演奏するほとんどのCDに手を出すという麻痺状態が現在まで続いております。バードに影響をうけたジャズのアーティストは無限です。

《両国のチャーリー・パーカー》
 さて、バード・ファンは時間の経過と共にバードみたいに演奏する事にまで興味が拡がるものです。以前住んでいた墨田区両国には《チャーリーの店》という靴屋がありました。ここの靴を買ったことはありませんが店の前を通るといつもバードの音楽が聞こえてきたので《チャーリーの店》のチャーリーが店主の名前ではなく、チャーリー・パーカーであることは想像出来ました。ある日店先に貼り紙がしてあるのでよーく見るとコンサートのお知らせでした。もちろんバードの曲を演奏するコンサートね。店主の方がサックス吹いてる光景も目にしてましたので遂にデビューだったのですね。物好きの私はコンサートの予約をしました。
 楽しみにしてたのですが、コンサートの数日前に私が住んでいたマンションまでコンサートが中止になったと店主自らお金を返しに来たそうです。少ししてチャーリーの店は廃業してしまいました。何かさみしい想い出であります。

《そして、チャーリー・ワッツさん》
 で、チャーリー・ワッツさんでしたね。
 何処のお店かわすれましたが、チャーリー・パーカーのコーナーでみつけたのが
《ア・トリビュート・トゥ・チャーリー・パーカー・ウィズ・ストリングス》
という紙のジャケットのCDでした。もちろん即購入しました。
 演奏がチャーリー・ワッツ・クインテット!
 出たぁ!
 1991年開催のライブ演奏の録音です。
 まず前半がクインテット演奏で、アルトサックス、トランペット、ピアノ、ベースそしてチャーリー・ワッツさんのドラム。後半ではストリング・セクションが8人も加わって分厚い演奏を!ストリングスの澄み切った音が素晴らしい!演奏しながら感動しているチャーリー・ワッツさんの顔が目に浮かぶ、そんな演奏です。まあ、クインテット演奏はコピー程度ですけどチャーリー・ワッツさんという名士がリーダーを務めているのでコンサートも開催され、CDも発売され、我が家にやって来た訳ですね。

 今夜はチャーリー・ワッツさんのバード演奏をたっぷり聴いてワッツさんを追悼してみたいと思います。
 チャーリー・ワッツさんのご冥福をお祈り致します。

天野 俊哉



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