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OUR MASTER : 佐々木 隆子
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Vol.185 宮古島でSwing Time
 骨髄バンクのチャリティ公演に参加させていただきありがとうございました。中でも「ディガ ディガ ドゥ」では群舞の楽しさを知りました。
 その練習の合間に、フレッド・アステアの伝記「アステア・ザ・ダンサー」を読んでいました。

 先日、夏休みに宮古島に行き、広い海を満喫してきました。
 揺らめき、優雅に、時に身を翻し、鮮やかなブルー、怪しい黒、眩しい黄色、ド派手な衣装を纏った熱帯魚、白い砂に同化してじっとしていながら目玉がくるくるうごくハゼ、砂浜に上がれば、ヤドカリたちが様々な色や形のお宿を背負って忙しそうに歩いていました。
 宮古島から、フェリーで2時間の多良間島というのどかな島で2泊しました。
 島の主な産業は牛とサトウキビです。青くて広い空から容赦なく照りつける太陽のもと、自転車で一周しました。
 可愛い牛たちは藁を美味しそうにほおばります。
 メェ〜と好奇心?旺盛な山羊たちも赤い首輪をつけて大切に育てられている様子。
 青い波の上を、白い海鳥が翼を広げて飛び交う姿がのびやかで、太陽の光を反射して一層白さを増して、見とれてしまいました。

 多良間島から宮古島に戻り、とあるプチホテルでの夜のこと。
 コンビニで買った泡盛を、ダンナがグラスに氷と水で割って、渡してくれました。手にとって見ると、そのグラスに何か絵が印刷されていて、てっきり米国製のコカ・コーラかなにかのデザインだろうと思って、よく見ると「Swing Time」と読めます。
「このグラスはどうしたの?」
「部屋にあった。」
「へー!」
聞いたことがある、そう、フレッド・アステアの舞台のタイトルだったような気がする。いや、「アステア・ザ・ダンサー」を読み終えたばかりなので、そう思ってしまったのね。いやいや、確かに「FRED ASTAIRE & GINGER ROGERS」って書いてある!
「これって、すごいよ!たまたま泊ったホテルの、備え付けのグラスが、フレッド・アステアなんて。こんなグラスは一度も見たことが無いし。あなたには分からないかもしれないけど。」
と一人興奮してしまいました。
 翌日の夕方、チェックアウト時、ホテルのレセプションに御主人がいらしたので思い切って尋ねてみました。
「部屋のグラスはどこで買ったんですか?」
「え?何のこと?」
「部屋に備え付けてある、飲み物用のグラスです。フレッド・アステアの絵が描かれてあるやつです。」
「いやー、そうなんですかー。奥さんじゃないと分からないな。」
 てっきり、ご主人の趣味だと思い込んでいました。ホテルではご主人以外お見かけしませんでしたから。受付の脇に大切に飾られたアップライトピアノ、2Fの受付に至るらせん階段に並べられた熱帯植物、部屋に飾られた西洋絵画が、品の良い雰囲気を醸し出していたので、気になっていたのですが、それもこれも奥様のセンスだったと、そのとき合点がいきました。
「買った場所を教えていただいて買いに行こうと思ったんです。残念です。」
「ちょっと待ってて。」
 そう言うと、ほんの数分でご主人が戻ってきました。使い古しの茶色の封筒にそのグラスをいれて持ってきてくれました。
「いいんですか?うれしい!おいくらですか?」
「いいよ。荷物の邪魔にならなければいいんだけど。」
と、オキナワ人らしい控えめなお言葉。
 そんなわけで大切に持って帰ったグラスは、毎日のように、麦茶、アイスコーヒー、たまには泡盛の氷水割で使っています。手にとって眺めては、宮古島の日々を思い出し、幸せな気持ちになります。

Noriko






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