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Vol.1838 橋本祥さん配信ライブ
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タップ・ダンサーの橋本祥さんが5月30日(日)夜8時より配信ライブを行いました。
2月にスマホを新しくしたものの、映像に関しては今だに十分に把握出来ていないので、こうした配信ライブのお誘いはすべてお断りしてきました。ただし日本タップ界を代表するクリエイター橋本さんのお誘いは断れず、ついに配信デビュー(っていうか受信デビュー?)となりました。常々、加藤忠さんから橋本&加藤コンビによる《GAMBAラジオ》というスタジオGAMBA関係者向けのラジオ放送の音源を毎週送って頂いており、生の舞台やライブ以外のこうした配信にも長けている事は承知してました。
タップ仲間の振付や公演には超点数の甘い、甘すぎる私も、こと映像に関してはMGMをはじめとするハリウッドの一流撮影所が製作してきたミュージカル映画で育ってきたので、橋本さんも同じ土俵に乗ったとお見受けして書かせて頂きます。
さあ、始まった!マジで映ってる!
オープニングは“パチューコ”かぁ。
ジム・キャリー主演の『マスク』のサントラ盤ですね。よく聴いたな、むかし。
橋本祥さんを中心に橋本拓人さんとヒップホップのCammyさんトリオによるダンス・ナンバーなんだけど、このカメラワークって『夜のヒット・スタジオ』を思い出す流麗な動き。“クレージー・リズム”をBGMに橋本さんのトークとメンバー紹介。何故かギターかかえた加藤忠さんが、今回は何とギタリスト出演。
タップ・ダンスは橋本拓人さんのソロから、“シャルル”という曲とクラシック曲をガッツリ踏む。すっかり成長した拓人さんの心地良いリズムに酔いしれる。
トークもめちゃくちゃ上手い橋本さんの《インタビュー・コーナー》はこの拓人さんと彼のクラスメートのピアニストの仙田さん。
先に触れた《GAMBAラジオ》の名物、リクエスト・コーナーの配信ライブ版という事で、拓人さんがリスナーのリクエスト曲で踊る!という凄い企画。どんな曲がかかるかは本人も知らされていない、つまりインプロでタップを踏まなければならない。面白い!
“ロンドン橋の歌”とかBTSの曲とかメドレー演奏に応えるハードな内容なんですが楽しい。途中で階段が出て来て階段をつかうのですが、まさかのビル・“ボージャングルス”・ロビンソンのウイングをさり気なくインプロで踏んでみせたりする感性がもうタップ・ダンサーですね。拓人さんが踊りながらどう感じて頭の中でリズムを創っていたのかを文字にして画面に出した演出が橋本さんかな?そう、これを待っていたんですよ。「もうサビか」とか「ここで盛り上げたいんだけど」なんて拓人さんの心の声が聴けて良かったです。
ヒップホップのCammyさんが夜の自分の部屋でくつろぎながらレコードのターン・テーブルをまわして動く、みたいな雰囲気でみせるブラック・ミュージックのメドレーも新鮮でした。ミラーボールまでセッティングしてありましたよ。
毎週放送している《GAMBAラジオ》の公開放送が見れたのも大収穫。橋本さんと加藤忠さんの丁々発止のやり取りを聴いていると、この人たちがタップダンサーであることを忘れてしまいます。
ああっ、いつもこんな感じで話してるんですね。
さて、橋本さんによる歌のコーナーは松田聖子さんの“スイート・メモリーズ”。ペンギンのテレビCMが懐かしい!歌の1番が英語、2番が日本語というのは当たり前なんだけど、その2番になると橋本さんの衣装、ピアニストとギタリスト(加藤さんの)衣装、セット、照明までをガラッとチェンジしてしまう演出がまるで『ザ・ベストテン』。
スタジオGAMBAのルーティンという“ライク・サムワン・イン・ラブ”を橋本さんと拓人さんがじっくり見せてくれます。続いては橋本さんのソロで“ストンピン・アット・ザ・サヴォイ”、ギターの音が面白いのだけどこれは加藤さんの演奏ではなくて録音ですかね。橋本さんのソロ、早く客席から生で見たいなぁ、そう思わせる魅力。
長身のCammyさんと拓人さんが踊るヒップホップのデュエット、最後に橋本さんが加わってシム・シャム・ステップの“フィナーレ”まで77分。
スタッフとして関わった皆さんまでをきちんと映して橋本祥さんの配信ライブは終了しました。なるほど橋本さんはこうした強いブレーンをお持ちなので発表会や公演やライブを製作するレベルをキープしたまま、同じように配信ライブが出来たのですね。大変満足しました。
お疲れさまでした。
天野 俊哉
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