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OUR MASTER : 佐々木 隆子
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Vol.1796 峰さを理さん追悼
 2月になりました。「今月も頑張るぞ!」と勢いをつけて朝の通勤電車に飛び乗り、見上げた車内のテレビ・ニュースで峰さを理さんの訃報を知りました。
 何てこと?
 峰さんは1980年代に宝塚歌劇団星組のトップ・スターであり、退団後は佐々木隆子先生のタップ・ダンスのお弟子さんでもありました。

 宝塚歌劇団時代は長身でスレンダーなルックスが魅力で、私は瀬戸内美八さんの下での2番手時代の峰さんをリアルタイムで観ていました。確か、私がタップダンスの世界に入った時期と峰さんがトップスターになられた時期が同じ頃だった事から峰さんのトップスター姿を観ておりません。
 ところが運命とは面白いもので当時私が派遣されていた三越文化センター土曜午後クラスには東京宝塚劇場で照明スタッフをされている男性と峰さを理さんの熱烈なファンの女性が2人もおられました。照明スタッフさんから「先生もぜひ照明室にいらしてください!」と何度も声をかけていただいたものです。隆子先生の手前、遠慮してましたが今考えると残念な事をしました。当然の事ながら峰さんファンお2人の公演での照明の見方はシビアで、「あのピン(スポット)はもう気持ち残せなかったの?」みたいな苦言を言っていつも照明男性を困らせてました。3人のやり取りは見ていて楽しかったです。

 峰さんが宝塚歌劇団を退団して初めてのリサイタルが企画され、タップダンスの振付のオファーが来ました。ちなみに私が峰さんの事務所とギャラの交渉をしたので幾らのお仕事だったか今でも良く覚えております。1度だけ新宿コマ劇場に隣接するリハーサルスタジオに隆子先生に連れられて行きました。この公演がご縁で峰さんは隆子先生のタップダンスの個人レッスンを受けるようになりましたが、隆子先生のリサイタルには峰さんの先輩で、同じ宝塚歌劇団出身の汀夏子さんを優先していたので、隆子先生のリサイタルに峰さんをお誘いする事はありませんでした。隆子先生が遂に本番をご覧になれなかった1992年のミュージカル『アニー』では汀夏子さんがハニガン先生役を、峰さを理さんがグレース役で出演、共演されました。これなんかは珍しいキャスティングで、あの頃は宝塚歌劇団のOGの退団後の活動はかなり制限されていたのです。リハーサルの関係で隆子先生のお通夜には峰さんだけがみえていて、日本テレビのインタビューを受けてました。

 宝塚歌劇団退団後の峰さんは宝塚OG出演の舞台やディナー・ショーで活躍されてました。近年、宝塚歌劇団公演の日本舞踊の振付師としての活動が活発でした。東京宝塚劇場の客席で買ったばかりの公演プログラムを開いて、スタッフ名に峰さを理さんのお名前を見つけるとその場面を観賞する時は思わず力が入ったものです。

 天国で30年ぶりに隆子先生との再会を喜ばれている事でしょう。峰さを理さんのご冥福をお祈りいたします。

天野 俊哉



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