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Vol.1791 もうすぐ生誕100年アン・ミラー〜ハリウッドが誇る女性タップ・ダンサー@
 エレノア・パウエルと並ぶハリウッドを代表する女性タップダンサー、アン・ミラーを数回に渡り取り上げます。

 アンはハリウッドの3つの大手映画会社
RKOラジオ映画
コロンビア映画
MGM映画
と契約する事が出来たラッキーな人です。
 アメリカの映画俳優辞典などを見るとアンのデビュー作は1937年の『新人豪華版』とあります。生年月日は1919年生まれとか、1920年生まれとか、1922年生まれなど様々な説が存在しますが、ラスティ・フランク女史によるタップ・ダンサーへのインタビュー本『TAP』によるとアンの生年月日は「1923年4月12日」だと本人が答えています。つまりハリウッド映画デビューは14歳。契約した映画会社には嘘をついていたらしい。凄い未成年、はっきり言って「嘘でした!」では済まされない位の犯罪ですね。両親の離婚後、母親と2人でショービジネスの世界を生き抜く旅の始まりです。それにしてもアンがプロのタップダンサーとしてブロードウェイの舞台で活躍していたのはもっと前ですからよほど早熟だったのでしょう。

 1937年から1940年のアンが14歳から17歳までRKOラジオ映画と契約していた時代、私の観た作品は以下の通り。

『ルーム・サーヴィス』
 マルクス兄弟主演のブロードウェイのコメディ作品の映画版です。後年テレビで大成功するルシル・ボールと若干14歳のアンがヒロインをつとめます。まさかアンを子供だとは思っていない映画会社は、劇作家役の男優と軽いラブシーンを用意してしまいました。これだけの面子が揃いながら誰も歌い踊らない信じがたいほどつまらない作品です。

『我が家の楽園』
 名監督フランク・キャプラの心暖まるコメディ。ジェームズ・スチュアートが惚れた相手ジーン・アーサーの家を訪ねると家族はみな変人だった!という内容。アンは純白のチュチュを着て、トゥシューズを履いて1日中家の中で踊っている不思議な女の子。NHKの『世界名作劇場』という洋画番組で放映されたのですが、私は高校生の頃から観ていないので詳しい事は忘れました。

『ステージ・ドア』
 私が19歳の時、友人2人とロス・アンジェルスに遊びに出掛けました。空港近くのモテルにチェックインして、テレビを付けたら放映していたのがこの作品。キャサリン・ヘプバーンは出てるは、アンドレア・リーズは出てるは、ルシル・ボールは出てるは、その挙げ句黒のシルクハットに黒のパンツルックの衣裳を着たジンジャー・ロジャースが女性とペアでタップを踏み始めました!その相手がアンなのでさらにビックリしました。どんな映画だったか、この日以来観ていないのでよく覚えてませんがえらく感動したものです。フレッド・アステアとのコンビで大成功していたジンジャーが年齢不詳のアンをどう思ったのか?残念ながらジンジャーの自叙伝では全く触れておりません。

『トゥー・メニー・ガールズ』
 アンの大ファンだった佐々木隆子先生がアメリカに旅行した時、わざわざこの作品のビデオを買ってきてくれました。ルシル・ボールとデジ・アーネス主演のブロードウェイ・ミュージカルの映画版。ハル・ルロイという男性タップダンサーとアンが派手なミュージカル・ナンバーを担当します。ようやくアンのタップを活かそうという動きが見えてきました。ただし、キャンプ・ファイアーやコンガのリズムがうるさくて純粋にタップダンスを楽しめませんでしたので私はこの作品に好印象がありません。

『ヒット・パレード・オブ・1941』
 『トゥー・メニー・ガールズ』の後何かがあってアンはリパブリックという小さな映画会社に貸し出されました。主演はケニー・ベーカーとフランセス・ラングフォードの歌手コンビ。まだ17歳のアンはどこからどう見ても10歳は上に見えます。しかもイビリ役ゆえタップを踏んでも好感度上がらず気の毒なほど。
 『ヒット・パレード』はこの作品よりリパブリック映画での人気ミュージカル・シリーズとなります。

『メロディ・ランチ』
 B級西部劇でアンは酒場の踊り子役。アメリカのB級西部劇のキング、ジーン・オートリーが主演。でもコメディアンのジミー・デュランテや17歳のアンてどうなってるのか。アンが酒場のカウンターや小さなステージでのタップはありましたがほとんど記憶に残らず。

 最後のリパブリック映画の2作品を見る限りタップダンサーとしても、女優としてもたいした活躍はしていないのですが、信じがたい事にRKOラジオ映画より少し格上のコロンビア映画と7年契約が出来てしまったことです。

 アンの親孝行の旅は続きます!


天野 俊哉



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