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OUR MASTER : 佐々木 隆子
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Vol.1759 2020秋の追悼
《藤田敏雄先生》
 藤田先生は、私がこの世界に入る切っ掛けとなった宝塚トップ・スター汀夏子さんの退団後のリサイタル『招待夢』(1984年9月)の構成と演出を担当された方です。師匠の佐々木隆子先生がタップ・ダンスの振付を担当した関係で私も稽古場所に出入りしていました。一度だけ六本木のアトリエ・フォンテーヌの稽古場に隣接していたカフェで藤田先生とご一緒させて頂いた事があります。私も隆子先生も藤田先生と主役の汀さんお二人の会話に耳を傾けるだけ、でしたが今となっては懐かしい一時でした。とても静かに話される方で寡黙な作家のイメージです。私は藤田先生のキャリアをほとんど知りませんが、いずみたく氏と組んだ『洪水の前』というミュージカルの舞台を何故か観ております。

 さて、汀さんのリサイタルのゲネを見学した時の事、俳優の笹野高史さんを迎えての暗黒街を舞台にしたハードボイルドなドラマが挿入されていたのですが、舞台上の汀さんに次から次へ藤田先生からダメが出され、新しい動きがどんどんプラスされてゆくのにかなり驚きました。そのたびに振付の喜多弘先生が舞台まで走って行き汀さんにポーズをつけるのでした。また初日には存在したダンディな男優達のパネルを見ながら汀さんがコメントを述べるファン向けのコーナーが2日目からばっさりカットされてしまったり藤田先生って随分思いきりの良い方なんだなぁと感心したものです。

 直ぐに影響を受ける隆子先生はこのあと暫くは「私のリサイタルも藤田先生にお願いしようかしら?」と口にしていました。

《高田賢三氏》
 日本を代表するファッションデザイナーの高田賢三氏がパリで新型コロナ・ウィルスに感染して亡くなったそうです。
 私は高田氏のほとんどを知りませんが、あまり良くないエピソードをひとつだけ。
 宝塚を代表するレヴュー作家の小原弘稔氏が1993年兵庫の宝塚大劇場の柿落としに演出したのが星組の『パルファン・ド・パリ』というレヴュー。衣裳に外部から高田賢三氏を招いてデザインをするというのが凄く話題になっていました。
 私が観たのは東京の宝塚劇場でした。場内が暗転になり、オーケストラの指揮者が挨拶をして音楽がなり始めました。パッと一斉に照明が入り舞台上には賢三ファッションのタカラジェンヌがズラーッと並んでいます。客席のあちらこちらから拍手と共に華やかな衣裳に対してオーッとかワァーの歓声が上がりました。私も全く同じでした。
 ところがどうでしょう?1分もしないうちに赤とか青とか黄色とか原色を生かした様々な衣裳が確かに素敵なのですが、ゴールドとかシルバーのどどどどど派手な世間ずれしまくりの宝塚レヴュー衣裳に慣れしたしんだ我々観客がサーッとひいてしまったのですね。
 「何か地味ねぇ」と。

 高田賢三氏は残念ながら宝塚との相性は悪かった。
 すみません!それだけです。

《竹内結子さん》
 くったくのない笑顔が魅力の女優竹内結子さんの死は衝撃でした。最近見ないな?と思っていた矢先、ラーメンの発売記念イベントのニュースと出逢い、ああ久しぶりだなと。
 私は竹内さんのテレビ・ドラマも映画もほとんど観ていないので何のコメントも出来ませんが、たまたまフィルモグラフィで日本のホラー映画の最高にコワイ『リング』に出演との事。これだけはあるので夜中に観ました!まだ10代の竹内さんは何と犠牲者の第一号の高校生役、お葬式の祭壇に飾られた若々しい写真が凄く可愛かった!

 皆さまのご冥福をお祈りいたします。

天野 俊哉



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