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Vol.1720 91DAYS（その三）
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91日間の外出自粛期間にテレビとDVDで観た映画が計170本。ついに学生時代を上回ってしまいました。もうバカですね！
最初から在宅が長引くと思いましたので書店で売られているコズミック出版のDVD BOX10枚組を数セット購入しました。かつてテレビの深夜劇場で放映された古いハリウッド映画ばかりです。コズミック出版には私と同世代の、多分私と同じ様な趣味の人物がいて、こうした企画をされているものと思われます。問題なのはその方がミュージカル映画よりも西部劇の方が大好きな部分です。『フレッド・アステア』のミュージカル映画30作品には感謝しましたがね。このコズミック出版のシリーズでは、1930年代に大活躍したエドワード・G・ロビンソン、ジェームズ・キャグニー、ハンフリー・ボガートら往年のギャング映画3大スターの主演映画を集めたシリーズの第4弾がまもなく発売されるのが目下の楽しみです。
『密林の王者ターザン ベストコレクション』
1930年代にオリンピックの水泳選手からハリウッド入りしたジョニー・ワイズミュラーはMGM映画で最高のターザン映画に主演して名作を残しました。その後にワイズミュラーがRKO映画に移り主演したのがこのDVD BOXのターザン映画であります。ジェーン役にはブレンダ・ジョイスという金髪の美人女優が。やがてターザン役に飽きたワイズミュラーから若いレックス・バーガーにチェンジし引き続きターザン映画は作られました。ジャングルを舞台にした動物たちが沢山登場する冒険活劇。
『アラビアンナイト 夢と冒険の物語』
全作品テクニカラーなのが嬉しい。こうでなくちゃ！
私達の知っているアラビアンナイトのお話は『千夜一夜物語・魔法のランプ』（1945）。ランプの精を演じるイヴリン・キースが実にチャーミング、コメディ・リリーフのフィル・シルヴァースがフランク・シナトラみたいに歌う場面にブッ飛んだ！
どの作品もハンサムな男優のアクションとマレーネ・ディートリッヒ、マリア・モンテス、モーリン・オハラ、パイパー・ローリーら主演女優達の華やかな衣裳や踊りが魅力的です。
『ホラー・ミステリー文学映画コレクション』
ハリウッド映画にこうしたジャンルがある事はあまり認識していなかったので悩んだ末の購入でした。学生時代に観たのは『怪物団』（1932）のみ、あとは初めて観る作品ばかり。ピーター・ローレの怪演が光る『五本指の野獣』（1946）が怖さも最高でした。ウィリアム・パウエル＆マーナ・ロイのコンビで有名なダシール・ハメット原作の『影なき男』シリーズ2作品は、容疑者になる人が多くてわかりづらいけど名犬アスタの存在が楽しいです。
『マルクス兄弟 スペシャルコレクション』
ブロードウェイの舞台からハリウッド入りしたマルクス兄弟のコメディ。軽快なお喋りのグルーチョ、ピアノの名手で変なイタリア語を喋るチコ、ハープの名手でパントマイム芸の素晴らしいハーポ。ハーポは全く喋らない。バラマウント映画で主演した『ココナッツ』『けだもの組合』『我輩はカモである』では笑いのレベルや密度が高い。MGM映画で主演した『珍サーカス』『デパート騒動』はゴージャスな雰囲気があってミュージカル・ナンバーの展開が楽しい。ハンフリー・ボガート主演の名作『カサブランカ』をパロッた『マルクス捕物帖』とハーポ主演の『ラブ・ハッピー』のドタバタ場面のギャグの連続にビックリ。そしてグルーチョがブラジルの爆弾娘カルメン・ミランダとコンビを組んだ『悩まし女王』には本物のコパ・ガールズが登場して歌い踊るのですがひとりひとりが存在感があって1940年代のニューヨークのナイトクラブの質の高さを物語っています。
マルクス兄弟の作品はまだ沢山あるので『マルクス兄弟・スペシャルコレクション』の第2弾があるのかも知れません。
皆さまにもオススメしますよ。
天野 俊哉
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