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Vol.1715 映画三昧の日々〜日本のミュージカル映画(前)
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タップ・ダンスのホームページのくせにやれ聖書だ戦争だといい加減にしてくれ!皆さまぶちギレ寸前のお顔が目に浮かびます。では今回はほんの少しだけ皆さま寄りの作品をご用意しましょう。それが中国の伝奇小説「西遊記」を世界で初めて、しかもミュージカル映画化した日本映画『孫悟空』であります。
『孫悟空』と言えば多くの方がザ・ドリフターズの人形劇や堺正章さん夏目雅子さん主演のテレビ・ドラマが有名ですが、映画『孫悟空』は1940年の製作。
こんな80年前の古い映画どしたのよ?
皆さまそう思われるでしょうが、つい最近地元駅近くの書店で買いました。日本映画界の巨匠である《黒澤明監督DVDコレクション》シリーズなるものが朝日新聞出版から発売されておりすでに50巻を越えています。
今回ご紹介する『孫悟空』は黒澤監督が有名になる以前に携わった作品で、黒澤監督の師匠である山本嘉次郎が監督、日本の喜劇王と呼ばれたエノケンこと榎本健一が主演した1940年製作の東宝超大作です。
《エノケンとは?》
エノケンこと榎本健一さんは戦前から戦後の日本で舞台や映画で大活躍したコメディアンで日本の喜劇王と呼ばれてました。私は『エノケンの頑張り戦術』『虎の尾を踏む男』という2作品しか観ておらずエノケンのどこがどう面白かったのか?凄かったのか?の説明は残念ながら出来ません。
ただ小さな体を思いきり使ったスピーディなアクションが素晴らしい!あまりに速いのでコマ落としかな?と思いきやまわりの動きは普通なのですね。しかもカット無しのワン・ショット撮影なのは驚きです。
《ユニークすぎる》
中国の古典作品なので真面目に構えてましたが歌にダンスに優れただけでなく、発想が豊かな作品です。孫悟空一行を空高く運ぶのが筋斗雲(きんとうん)ではなくプロペラ飛行機!テレビや宇宙人まで登場します。また、エノケン扮する孫悟空が有名なアノねのオッサンと変身合戦をする場面の特撮監督は『ゴジラ』で有名な円谷英二が担当してます。
また、李香蘭の様な当時の人気女優さんをゲスト出演させたり芸が細かい。
また孫悟空一行が宇宙人に魔法をかけられてしまいオペレッタを聴かせるあたりはオペレッタを得意としたエノケンのファンへのサービスみたいです。
《中村メイコさん》
80年も前の作品なのでさすがに存命者はおらんじゃろう?と思いきや孫悟空一行の道案内をする少女があの中村メイコさん。まだ5歳位です。出番も台詞も沢山あって助演レベルの大活躍をされてます。
さて皆さまお待ちかねのミュージカル・ナンバーのお話は次にまわしましょう!
天野 俊哉
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