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OUR MASTER : 佐々木 隆子
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Vol.1713 映画三昧の日々〜聖書映画と特撮映画
 こんな時だからこそ底抜けに明るいコメディやミュージカル映画ばかり観ているんでしょうね、と思われがちですが意外にもシリアスな内容の作品が並んでしまいました。

『聖衣』(1953)
『チャップリンの殺人狂時代』(1947)
『風の遺産』(1960)

 最近、聖書を読みはじめた友人がおります。旅先で机の引き出しを開けると聖書が入ったホテルも多いので決して未知の物ではありませんが、友人=聖書の図式が成り立たないのかも知れません。が、こうした時代ですので落ち着いた気持ちで聖書を手に取る行為は自然なのかも。少しだけ友人を見直しました。さて、シネマスコープ第1作として有名な『聖衣』を私が観たのはたまたまであります。イエス・キリストの処刑に立ち合った兵士が改心してゆくまでを描いた聖書物語。リチャード・バートンの演技に引き込まれました。私が最初にこの作品を観たのは中学生の時でしたのでバートンよりも奴隷の怪力男ディミトリアスを演じたヴィクター・マチュアの方を気に入ったものです。
 アメリカ映画の全てが親キリスト教ではないようでチャールズ・チャップリン監督の反戦映画として知られる『殺人狂時代』には絞首刑目前のチャップリンが神父さんの祈りを拒否する場面がありました。また、スタンリー・クレイマー監督の『風の遺産』の様に「進化論は本当に聖書への冒涜なのか?」を問う裁判を扱った作品もありました。
 私は無宗教なのであくまで映画鑑賞、のレベルでしかありませんでしたが。

『原子怪獣現わる』(1953)
 さて、飛んで飛んで怪獣映画。特撮ものは娯楽映画のシンボルみたいなジャンルですが、まさかの展開がありました。ハリウッド製作の『原子怪獣現わる』は日本の『ゴジラ』(1954)のベースみたいな作品です。怪獣が水爆実験で目覚め、海を渡って大都会に上陸する流れも同じ。怪獣の造形も似ているので唖然としてしまいました。大きな違いはハリウッドの特撮監督レイ・ハリーハウゼンによる怪獣の動きと日本の特撮監督円谷英二によるゴジラの動き位でした。
 怖かったのは怪獣がニューヨークに上陸した事から町中から人が居なくなり、タイムズ・スクエアやウォール・ストリートが無人になる場面がありましたが、今回の新型コロナウイルス感染によりニューヨークが全く同じ状態になってますので驚きました。さらに軍隊から攻撃を受けた怪獣の傷口から流れた血液に細菌が含まれていた事から軍隊の兵士が次々と感染して倒れてゆく場面もゾッとしました。リアル過ぎてあまり楽しめませんでした。

『宇宙戦争』(1953)
※映画の結末に触れてますので御注意下さい!

 HGウェルズの原作をベースにしたSF映画の古典作品で1953年のあと2005年にトム・クルーズ主演で再映画化されたのでご存じの方もおられるのでは。火星人が円盤に乗って遙々やってくるのですが、彼等の殺人光線が凄いのと円盤の周りのバリヤが強固すぎてアメリカの軍隊も勝ち目なし。世界の主要都市が次々と破壊される中、ハリウッドのあるロス・アンジェルスまで来たやって来た円盤に向けたのがまさかの原子爆弾。オイオイ、それは無茶でしょ?
 投下直前のアメリカ人達はサングラスを掛けただけで行方を見守る!なんてギャグみたいな脚本。原爆が火星人より怖いのをご存じ無いようで?実話だったら今頃ロス・アンジェルスの市民全員が被爆してますよ。嫌だ!嫌だ!
 さて、かなり昔に観たきりなのですっかり忘れていた結末。火星人の侵略に負けてしまうのか?と思った瞬間、円盤が次から次へと落下して機能不全になってゆきます。一体何が!
 空気中の細菌が火星人を殺したそうで、火星人には免疫が無かったから、と映画の科学者が説明をしてました。なんじゃそりゃ?つまり今なら新型コロナウイルスに簡単に感染してしまう訳ですね。
 こちらもリアル過ぎてあまり楽しめませんでした。

 つづく。

天野 俊哉



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