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Vol.166 NTD2010に出演して〜天野篇〜
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その1 グランド・オープニング
昨年に続いて、こっそり「オープニング・ナンバー」だけの出演をした天野です。
各スタジオのリーダーたちの競演となった「オープニング」の振付は、松本晋一さんでした。SUJI君のソロから始まって、みすみゆきこ先生まで、ソロ・デュオ・トリオ・カルテットなど、流れるような先生方の顔見せから全員のアンサンブルへ。もうワクワクする松本演出に、踊っている私たちも最高の気分でした。松本さんの振付は100回うまく踊れても101回目にまちがえてしまうという、ダンサーにとっては難しい体重移動が多く、フィニッシュのポーズまで気が抜けません。おまけに下手側の最前列というポジションをいただき、稽古の時から(いつもの事ですが)緊張のしっぱなしでした。私の後ろには若いレオナさんが、斜め後ろにはダイナミックなMAYUさんがおり、稽古場でも全力で踊ることを要求されるポジションでもありました。
今回初めて、スタジオタップ72の今西康之さんとのデュエット・パートがあり、これがとても楽しく、良い意味で気分転換になりました。毎週渋谷のスタジオにおじゃまして、何時間も稽古を重ねました。本番で2人の踊りを見たナベさんこと渡辺かずみさんが「来年は自分が天野さんと踊ります!」(自分の方がうまく踊れるという意味らしい)と、今西さんに宣戦布告。それに対し、「ナベさんの挑戦、受けて立つ!!」と今西さん。タップ界は熱い。
その2 中野ブラザーズ
日本のタップダンス界の大先輩である中野ブラザーズの出演は、後輩の私たち、そしてお客様への大きなプレゼントでした。
先生方の打ち上げ会には弟さんの中野章三先生が参加されました。運の良いことに私は中野先生と同じテーブルだったので、先生の貴重なお話を伺うことができました。40年も50年も前のことなのに、当時のショービジネスのエピソードを次々と話される先生の一言一言に、私たちは圧倒され、ただただ頷くばかり。
その後、ほんの10分程度ですが、一対一でお話をするチャンスがあったので、学生時代から中野ブラザーズのタップ映像を集めている自分としては、気になっていたことをここぞとばかりに質問しました。「江利チエミさんが主演されたサザエさんのこと」「3人娘の映画『三人よれば』のこと」「『昨日、悲別で』とタップチップスのこと」「シアターアプルでのリサイタルのこと」etc。だいたい、こういう質問には、「そんなこともあったねェ、ハハハ」と終わるものですが、中野先生はその一つ一つに丁寧に答えてくださいました。
例えば、TBSの音楽番組で中野ブラザーズが宝塚在団中の大地真央さんと3人でタップを踏んだことに触れると、「あれは『ホリデー』でしたね。1981年の。司会が世良譲と伊東ゆかり。ギョロナベさんがプロデューサー。そう、ギョロナベさんが真央ちゃんを使った番組考えてて、真央ちゃんも早く芸能界入りたくてね・・・」と、ものすごい記憶力です。松本晋一さん以外の方とこんなにディープな会話が出来るなんて思ってもいませんでした。とても楽しい時間をありがとうございました。またお目にかかりたいです。
(一番下の写真は、NHK「映画音楽大全集」で中野ブラザーズと踊る私の師匠。すごい競演でした)
天野 俊哉
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