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OUR MASTER : 佐々木 隆子
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Vol.1604 『東京インターナショナル・タップ・フェスティバル2019』その2
 プロデューサーのPORIさんとみすみ“Smilie”ゆきこ先生のタップダンス愛に満ちた素晴らしい公演に出逢えました。

1 Melinda Sullivan Special Workshop生徒の皆さん
 その中を大勢のダンサー達がセンターに固まって板付して音楽が♪タタタターン、ああY'sとは縁のあるあの大ヒット・ミュージカル映画の曲からスタートですね。これは嬉しい!女性的なセンスの振付は多分ゲストのMelindaさんに違いない。とにかく若いダンサー達は各々のファッションにタップ・シューズ姿。中にはゴールドのハイヒールの子もいる!2名の男子をフィーチャーしたサークルのフォーメーションも見事。若い彼らがこうしたBuck Danceスタイルのタップダンスを丁寧に踊る姿に感動しました。
2 Melinda Sullivan
 カウント・ベイシーのスイングシャズにのせて現れたMelindaさん。黒のラメのミニ・ワンピースにシルバーのハイヒール!タップの女王と呼ばれたエレノア・パウエルを思わせる正確なステップを満面の笑みで。がむしゃらに踏まない辺りが逆に新鮮。かつて佐々木隆子先生も踊ったこの曲をMelindaさんが素敵に振付しているのが嬉しかったです。
3 関西JTSP(ショータ、末富凜太朗、寺町有美子、cocoa
石橋耕平)

 ショータさん率いる関西の5人グループがモダンジャズで。ここはジャズ・トリオの演奏。途中テンポを落としてのシムシャムなどパワフルな中にも遊び心が一杯でした。
4 階段タップ(永井大雅、谷澤和真、市村蒼志)
 カウント・ベイシーのスイング・シャズの名曲(録音)にのせて3人の若い男の子が白い階段を動かしながらレイアウトを変えながらステップを踏む。衣裳も3人それぞれでセンスが良いこと。ステアタップのオーソドックスなスタイルを継承しつつも新しいアイデアに見せ方にビックリです。
5 米澤一平 & 米澤一輝
 舞台上にはドラムセットとパーカッションが、そのセッティングの間を真っ暗な中アカペラを踏む米澤一輝さん。やがて兄の米澤一平さんと共に延々と見せる高度なテクニックの数々に会場中が声をあげました。すっかりベテランですね。
6 モア & コウキ
 グレーのスーツを着た若い男女ペアがクラシックのピアノ曲(録音)を使って踊る。まず選曲が魅力的、2人のリズムが心地好く微笑ましかったです。
7 Sam Weber
 もう一人のゲストSamさんの登場です。このSamさんの使った曲がいまだに気になってしまって仕方無い。先のMelindaさんもそうでしたがSamさんも自分の音とスタイルを持っていてその徹底ぶりに圧倒されてしまいました。日本ならば阿部久志さん位しか思い浮かばないですね。
8 山本哲也、TAKAnali、Rena K、東野拓雄、臼井里奈
千葉優里子、鉄矢咲絵、井上千里、三浦桃子、樋口杏珠
優和(フリースタイルバスケ)
YU-J(フリースタイルバスケ)
島“Minmin”寛海(バケットドラム)、青木直哉(ジャグリング)

 物凄いスピードで叩くパーカッション、バスケットボールを自由自在に扱うパフォーマンスとエネルギッシュなタップが絡む山本哲也さんのグループ。間に絡む女性デュエットや男女4人のスピーディーなタップが素晴らしくて盛り上がりました。バラエティに富んだ構成で楽しませてくれましたが、タップがやや脇にそれてしまったのが勿体無いと思いました。でも、これも若い彼らのスタイルなのでしょうね。
9 Emiko & 橋本拓人
 橋本拓人さんと女性のデュエット・ナンバー。新しい感覚の男女ペアですね。マイケル・ジャクソンがショーのイントロで見せた長い長い長いストップ・モーションをタップの振付でやってしまうなんて!
 凄いぜ!その後、延々とアカペラでメロディを聴かせてゆくのですが、二人の間の取り方が絶妙でした。もう音楽無しでもゆけるのでは?と思えるほどでした。
10 台湾DanceWorks(Reco、Evan、Ringo、Neo)
 エレノア・パウエル、ジーン・ケリー、今回のゲストのMelindaさん、佐々木隆子先生そして弟子の私達までが踏んでいるのがBuck Danceというタップダンスのスタイルなのですが、次に登場した男性2人女性2人のグループもまさにBuck Danceスタイルでした。オーソドックスですが基本がしっかりしていて、構成が大人っぽくて素敵でした。外国の方に違いありません。
11 JTSP代表(MIU、Emiko、モア、コウキ、橋本拓人、永井大雅、谷澤和真)
 白いトップスの男性4人女性3人によるアンサンブル。確か昨年のNTDに登場した斬新な振付ですね。タップのリズムの正確さやステージマナーは言うに及ばず、全体の構成力からストロボや足元だけを当てる照明のプランまでもがお見事。再び客席から拝見出来て良かったです。
12 SARO & 洞至
 これだけの素晴らしいパフォーマンスの後、さすがのベテラン洞至さんSAROさんも大変だあ、とは思いましたが何の何の。余裕の表情で軽やかなSoft Shoeを踏み出しました。もちろん最後はバリバリのタップでキメて大拍手を受けてました!
13 Melinda Sullivan
 暗転の中、舞台中央にはスタンドマイクが。そして再びMelindaさんの登場。あのパフォーマンスの後にも関わらずMelindaさん、サラッとSAROさんのアクションをやってのけ大ウケ。Melindaさんの白いジャケットにパンツ・スタイルの衣裳、隆子先生がプライベートや舞台で着ていたものを思い出しました。
 懐かしい!
 コール・ポーターの名曲を素敵に歌い踊りました。この方ってタップ・ダンサーでありミュージカル・スターなのですね。多才です!
14 MIU
 洞至さんSAROさん、Melindaさんの超凄いパフォーマンスが続いて、その後に登場したのがやや小柄な女性でした。初めて見る方ですが自分の音を、自分の世界を持っているのですね。特に個々の楽器と触れている様に踏む彼女の雰囲気が好きです。こちらも大収穫でした。
15フィナーレ 全員
 フィナーレは全員が舞台上に並びPORIさんの挨拶の後、シムシャムで幕を閉じました。休憩無し2時間。
Musicians
浅川太平(pf)、川本悠自(b)、紺野智之(dr)、小林慎(dr)、中里たかし(per)


 令和を迎えて初めてのタップ・ダンスの舞台でした。スポーツの世界と同じでタップの世界もホント10代から20代前半の若手が凄くて少し上の世代のタップダンサーの皆さんもうかうかしていられませんね。貪欲に自分を生かすことの出来るライブなり舞台なりを企画してどんどんアピールして頂きたいと思います。
 人生はたった一度ですからね。悔いのないように!
 お疲れ様でした。

天野 俊哉



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