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OUR MASTER : 佐々木 隆子
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Vol.16 フェイヤード・ニコラス追悼
有名な黒人タップチーム、ニコラス・ブラザーズの兄フェイヤード・ニコラスが、1月24日カリフォルニア州バーバンクで亡くなりました。91歳でした。7歳下の弟ハロルド・ニコラスは、すでに6年前亡くなっています。
ニコラス・ブラザーズによるフラッシュ・アクトと呼ばれるアクロバット芸は世界一でした。フラッシュ・アクトのスターは、他にベリー・ブラザーズというステッキを使う黒人3人組がおりましたが、タップがふめない事で、ニコラス・ブラザーズの様な名声は得られませんでした。
1930年代から40年代にかけて、多くのミュージカル映画に出演。その素晴らしい芸が最高の状態で残されています。
現在、日本で発売されているビデオもしくはDVDは3作品。
「遙かなるアルゼンチン」(1940)、「銀嶺セレナーデ」(1941)、「オーケストラの妻たち」(1942)がジュネス企画より発売されています(http://www.jk-cinema.com)。
ただし映画といっても主役では無く、ゲスト出演として、たった1曲しか踊らせてもらえませんでした。
人種差別の為とは言えもったいない事です。
ニコラス・ブラザーズの踊りは、黒人だけでなく、ジーン・ケリーの様な白人のスターにも大きな影響を与えました。
ケリーは自分が主演した「踊る海賊」(1948)に、彼らをゲストとしてむかえ一緒に踊ったのです。
フェイヤードは、フレッド・アステアと共に「ショービジネスでもっとも美しい手の動き」の持ち主としても知られています。弟ハロルドがステップをふんでいる時、フェイヤードが見せる流れる様なリアクションがこのチームの魅力のひとつです。後年、フェイヤードが体を悪くして昔の様に踊れなくなってしまった時も、そのリアクションで充分対処出来た事はおどろきです。
今回、私の知っているニコラス・ブラザーズのファン達に、映画でのベスト・ナンバーをひとつ選んでもらいました。
阿部 久志氏 “Down Argentine Way”「遙かなるアルゼンチン」(1940)
松本 晋一氏 “Lucky Numbers”「ブラック・ネットワーク」(1935)
向井 雅之氏 “I’ve Got A Girl in Kalamazoo”「オーケストラの妻たち」(1942)
田中 秀幸氏 “Jumpin’ Jive”「ストーミー・ウエザー」(1943)
浅賀 幸弘氏 “I’ve Got A Girl in Kalamazoo”「オーケストラの妻たち」(1942)
天野 俊哉  “Chattanooga-Choo-Choo”「銀嶺セレナーデ」(1941)
  
私達は、何百回もこれらの踊りを観て真似をしたものです。ご冥福を心よりお祈り申し上げます。

天野 俊哉



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