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Vol.1577 もうすぐ生誕100年ヘレン・オコンネル〜美人バンド・シンガー
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1930年代から40年代にかけてアメリカで1大ブームを巻き起こしたビッグ・バンド・ビジネスで特に華やかだったのがバンド専属の美人歌手の存在でした。今回はアルト・サックス奏者ジミー・ドーシー楽団の専属歌手だったヘレン・オコンネルを取り上げます。
ヘレンは、ジミー・ドーシー楽団のマスコット的存在で人気がありました。ブロンドで可憐な容姿のヘレンは男性ばかりの楽団でひときわ輝いてました。特にジミーの楽団がハリウッド映画に出演した時のヘレンはもう女優さんレベルでした。
『The Fleets In』(1942)
パラマウント映画。第2次大戦中の戦意高揚ミュージカル映画。休暇をもらった水兵のウィリアム・ホールデンとエディ・ブラッケンのコンビが訪れるナイトクラブに出演中のジミー・ドーシー楽団。ヘレンは、新曲“Tangerine”を男性歌手ボブ・エバリーと共に歌います。他にもヨットの上で女優のドロシー・ラムーアと“I Remember You”を歌ったり露出度の高いヘレン。
『I Dood It』(1943)
MGM映画。タップの女王エレノア・パウエルとお笑いのレッド・スケルトン主演のミュージカル・コメディ。オープニングからジミー・ドーシー楽団がバリバリ演奏する。ヘレンはボブと新曲“Star Eyes”をMGMの豪華なセットで歌います。カメラ・ワークもヴィンセント・ミネリの演出も一流なので最高のヘレン・オコンネルを観賞出来ます。
『ドーシー兄弟物語』(1947)
日本では1990年の正月にテレビ放映されましたが、版権切れの為に早くからビデオ発売されていた作品。ジミーと同じく楽団のリーダーで弟のトミーが自分達の伝記映画に主演してしまった摩訶不思議な映画。
ハリウッドの小さなプロダクションが製作したせいか地味な仕上がりなのは残念。ボブとヘレンは、ジミーの楽団の大ヒット曲“Green Eyes”をフル・コーラスで披露する。
さて、楽団の専属になると何から何まで歌わされる等、色々な意味で鍛えられると言いますが、ジミーの楽団の場合は少し違った様です。Y'sとは縁のある“Amapora”をはじめ、この楽団のヒット曲にはあるスタイルがありました。先ず、ボブ・エバリーがバラードを歌い、リーダーのジミーがアルトサックスを演奏をし、最後にヘレンがスインギーに歌うという1曲を3人で割るスタイルですね。それが定着してしまった事で、ボブとヘレンにとっては実力を付けて成長するチャンスを失ったのでは?と私は今でも思っています。
40年代半ばに独立してからのボブとヘレンは他の楽団出身者の様に成功しませんでしたが、共に元ジミー・ドーシー楽団の専属歌手の立場を生かした歌手生活をおくったようです。
ジミー・ドーシー楽団におけるヘレン・オコンネルの歌う映像はYouTubeを検索すると沢山並ぶと思いますのでぜひ一度ご覧になってみて下さいね。
天野 俊哉
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