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OUR MASTER : 佐々木 隆子
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Vol.1574 古本市で映画三昧
 毎年恒例の池袋西武百貨店での冬の古本市に行ってきました。ここ2年ばかり『東京リズム劇場』の本番とぶつかっておりましたので久しぶりの事です。

 私は開催4日目に訪れたのですが、驚いたのが映画関連書籍の多さでした。もっと早く来れば良かった!と後悔するほどでした。古本市とはいわゆる出店みたいな物、タップの世界なら『ナショナル・タップ・デー』ですかね?
 本来ならバラエティに富んでジャンルがバラバラなのですが、何故か今回は映画書ばかりが目立ちました。
 先ずはイベント・スペースに入って直ぐの品川区の何とか書店のエリアで釘付けに。『ミュージカル映画事典』がある!黒澤明監督、小津安二郎監督、木下恵介監督らの専門書がズラ〜ッ。
 戦前の日本発行の『映画の友』が何冊も。でも雑誌に¥5000は高すぎませんか?昭和15年の号が数冊あり、ビニールが掛けられていないので片っ端から立読みを。
 隣の台にはやはり戦前の日本映画のレアなビデオが並んでる。往年の日本映画の大女優、高峰秀子さんの作品が多い。秀子の何とかなる映画があったり、『綴方教室』とか『阿片戦争』なんて映画館では観ましたが、DVDにはなっていないはず。値段を見るとこちらも¥5000均一。なんて強気な店だ!
 実はこの日、私の懐には集金したばかりの公演のチケット代金がドサッとありましたので、気持ちが大きかった!「5、6本まとめて買っちまおうか?」
 しかし、悪魔くんよりも先にイングリッド・バーグマン似の美しい天使様が現れ私に語りかけた!
 「ダメですよ、使い込みは!罪ですよ、使い込みは!」
 従いました。
 スッとビデオ・ワールドから離れましたが、右を見ても左を見ても映画書ばかり。柱には古い日本映画のポスターがベタベタ貼られていて、しかも高峰秀子さんの作品が多いのです。そう言えば映画のスチル写真を見ても高峰さんが圧倒的に多いのですね。物凄い高峰秀子さんファンのコレクションが流れてきたのかも?私や松本晋一さんが死んだら古本市には我々のミュージカル・コレクションが並ぶって感じですかね。

 2時間くらい立読みしていたらさすがにめまいがしてきたので、もう帰ろうかな?そう思った瞬間、台の隅に見慣れないアメリカの映画雑誌を発見、発見、発見してしまいました。
 ああっ。
 『SCREEN ROMANCES』なるタイトルで1935年から1945年位に発行された10冊ほどが置かれてました。¥500均一。
 雑誌は買わないと決めてあるのですが、中身が見れる様なので1冊ずつビニールから取り出してはページをめくりました。面白いのは1936年のフレッド・アステア主演のミュージカル映画『Swing Time』がこの雑誌では『I Won't Dance』のタイトルで紹介されている事でした。ちなみに日本でのタイトルは最初『気儘時代』でしたが、最終的には『有頂天時代』に落ち着いたのです。さてそんな中から1939年の5月号を選びました。この号では、フレッド・アステアとジンジャー・ロジャースの最後の作品『カッスル夫妻』の特集が16ページもありましたので買いました。これは白川希さんにプレゼントしよう。

 他にもキネマ旬報社発売の北野武監督の評伝には巻末の作品ごとのキャスト・リストにY's取材班さんのお名前が掲載されていたので買いました。先日DVDを購入した名作『HANA-BI』では《チンピラE》になってました。他にAからDまでいるのに一番偉そうに演じていたのでEには見えませんでした。これは取材班さんにプレゼントしよう。
 そして、自分にはキネマ旬報の最盛期の編集長だった白井佳夫さんと往年のスターとの対談集『銀幕の大スタアたちの微笑』を。
 対談相手には岸恵子さん、八千草薫さん、若尾文子さん、香川京子さん、吉永小百合さんらの名前がズラッとならんでいます。今から読むのが楽しみです。

 いつもの古本市がどの程度どう売れている物かは知りませんが、あれこれカゴに放り込んでいる方が多く感じられました。今回は映画書籍が中心でしたが、次は鉄道とか、次は少女マンガとか、専門的な展開になってゆくのかな?とも思いました。そう言えばアメコミのコーナーなんかもありましたが、これなんかも初めてでは?今後、ここで開催される古本市には要注意ですね。

天野 俊哉



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