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Vol.157 数少ない振付師の著書「人生は、ショータイム」
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近年、県洋二先生、山田卓先生、土居甫先生といった振付界で大活躍された方々が次々と亡くなって思うのが、出版物の少なさです。私の知る限り、30年ほど前に名倉加代子先生や朱里みさを先生の本を買ったことがありました。そんなことを考えていたら、とても大切な本の存在を思い出したので、今回はその本を取り上げてみます。
「人生は、ショータイム」(ブックマン社 2004)という小井戸秀宅先生の書かれた本です。「光子の窓」「シャボン玉ホリデー」といったTVバラエティーのダンサーからスタートし多くのテレビ、舞台で活躍されている先生の歯に衣着せぬ辛口エッセイと言えます。赤坂にあったコルドン・ブルーでの章が私にとっては勉強になりました。ダンスを踊る全ての方にオススメします。
私は、大学の頃から小井戸先生のファンで、多くの振付作品を観てきました。また、ダンサーとしても実に多くの曲を踊っているので、ビデオにコレクションしているほどです(今回はそれらのTV映像を載せました)。小井戸先生と言えば西条満先生とコンビで踊ることが多く、ザ・ピーナッツから浅野ゆう子さんまで共演しています。1982年頃、フジテレビで土曜深夜に放送していた「すてきなあなた」というバラエティ番組が懐かしいです。
振付作品は、色気のあるもの、次に「ユニークなもの」が目立ちます。今でも鮮明に記憶しているのが、「おしゃれなもの」。浅草の国際劇場でのSKDレヴューの幕前での踊りで、とても若い男役と女役のカップルが良いムードで、うまい振付だなと感動したものです(しかも5分以上踊る)。
小井戸先生のキャラクターから、宝塚の「男役の美学」はフィットしないのではと長年思っていたのですが、2003年宙組のショー「満点星大夜總会」では、ゾクッとする振付(フィナーレの“Unchain My Heart”)があり、客席がすっかり飲まれてしまうという経験をしました。
私の師匠がTBSの音楽番組「サウンド・イン・S」に出演して、“I Got Rhythm”をタップで踊った時の振付が小井戸先生で、男性ダンサーズとの絡み合いがとてもおしゃれでした。現在73歳とまだまだお若い小井戸先生のご活躍を楽しみにしております。
天野 俊哉
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